主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年11月7日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼6日(水)の為替相場
(1):日銀 9月会合議事録公表
(2):トランプ氏 勝利宣言
(3):ユーロ圏サービス業PMIは上方修正
(4):米株主要3指数 史上最高値を更新
▼6日(水)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:パウエル議長の発言次第で156円試しも/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
6日(水)の為替相場
期間:6日(水)午前7時10分~7日(木)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀 9月会合議事録公表
日銀は9月19-20日の金融政策決定会合の議事録を公表。「当面は(海外経済や金融市場の状況を)高い緊張感をもって注視し、日本の経済・物価見通しやリスク、見通しが実現する確度に及ぼす影響を見極めていく必要がある」との認識で一致したことが明らかになった。また、複数の政策委員から「米大統領選後、財政支出の拡大や保護貿易の強まり、手控えられていた投資の実施などからインフレが再燃し、米国の中長期の金利が上昇する展開も考えられる」との指摘があったこともわかった。
(2):トランプ氏 勝利宣言
米大統領選の開票が進み、民主党ハリス候補の敗北が濃厚になる中、一部の米メディアが共和党トランプ候補の当選確実を報じた。これを受けてトランプ氏が勝利を宣言。「米国がかつて見たことのない政治的勝利だ。米国の全てを直していくつもりだ。米国を再び偉大な国にする」と述べた。開票中にトランプ氏の大統領返り咲きを織り込む形で米長期金利とドルが上昇していたため、当選確実の報道や勝利宣言に対する直接的な反応はなかったが、大統領府に加え上下院とも共和党が支配する「トリプル・レッド」の可能性が高まる中でドル全面高の地合いが継続した。
(3):ユーロ圏サービス業PMIは上方修正
ユーロ圏10月サービス業PMI・改定値は51.6と速報値(51.2)から上方修正。これより前には、仏10月サービス業PMI、独10月サービス業PMIがともに上方改定された。
(4):米株主要3指数 史上最高値を更新
トランプ氏の米大統領返り咲きを受けて米国株は主要3指数が揃って大幅高となり史上最高値を更新。米国債売りが活発化し、長期金利は大幅に上昇した。ドルはやや伸び悩んだが高値圏を維持。ストレートドルの下落が一服する中、株高を受けてクロス円は一時の下げから持ち直した。