楽天証券からSBI証券への移管完全ガイド!メリット・デメリットと手続き方法を詳細解説

楽天証券の投資信託は銘柄のラインアップや楽天経済圏と呼ばれるポイント還元サービスなどで人気を集めていました。

しかし、サービス変更が話題となり、SBI証券への移管を検討する人が増えています。

一方で移管手続きには難しく煩雑なイメージがあったり、手数料が気になったりして躊躇している人も多いのではないでしょうか。

本記事では、楽天証券からSBI証券への移管を検討している人向けに、移管のための詳しい手順や注意点について解説します。

  1. 楽天証券からSBI証券に投資信託口座を移管する流れ4ステップ
    1. 移管ステップ1|投信口座振替依頼書に記入する
    2. 移管ステップ2|「投信口座振替依頼書」を楽天証券に郵送する
    3. 移管ステップ3|SBI証券に移管手続完了
    4. 移管ステップ4|SBI証券のマイページに反映
  2. SBI証券の投信お引越しプログラムとは?
    1. 投資信託移管手数料がキャッシュバックされる
    2. SBI証券投信お引越しプログラム対象者
  3. SBI証券の投信お引越しプログラム申し込み手続きの流れ
    1. 1.投資信託移管手続きを行う
    2. 2.投資信託入庫申込書と移管(出庫)手続き完了に関するお知らせを郵送
    3. 3.投資信託入庫申込書と領収書を確認
    4. 4.楽天証券に支払った出庫手数料がキャッシュバック
  4. 楽天証券からSBI証券への移管手続きに関する7つの注意事項
    1. 1.SBI証券と楽天証券の登録情報が異なると手続きできない
    2. 2.手続き中の投資信託取引は不可
    3. 3.手続き中の分配金は楽天証券口座に支払われる場合がある
    4. 4.楽天証券が投信口座振替依頼書を受領後のキャンセルは不可
    5. 5.移管手続きには2週間程度かかることがある
    6. 6.移管手続きに3,300円(税込)の手数料がかかる
    7. 7.NISA口座で保有している投資信託は移管不可
  5. SBI証券に移管するメリット
    1. 1.クレジットカード積立でポイントが貯まる
    2. 2.ポイント投資が活用できる
    3. 3.投信マイレージサービスでポイントが貯まる
    4. 4.移管入庫手数料をSBIが全額負担してくれる
    5. 5.IPO銘柄に強い
  6. SBI証券に移管するデメリット
    1. 1.出庫手数料が発生する
    2. 2.SBI証券にない商品は移管できない
    3. 3.楽天ポイントが貯まりにくい
  7. 投資信託の移管手続きに関してよくある質問
    1. Q1.楽天証券からSBI証券にNISAを移管する方法は?
    2. Q2.楽天証券の移管の注意点は?
    3. Q3.楽天証券からSBI証券に移管するのにどれくらいの日数がかかりますか?
    4. Q4.楽天証券からSBI証券に日本株を移管する手数料は?
  8. まとめ

楽天証券からSBI証券に投資信託口座を移管する流れ4ステップ

楽天証券からSBI証券に投資信託の口座を移管する流れは以下のとおりです。

証券口座の移管は、一見複雑に思えるかもしれませんが、実際の手続きはそれほど難しくはありません。

以下に、楽天証券からSBI証券への口座移管の手順を4つのステップで詳しく説明します。

移管ステップ1|投信口座振替依頼書に記入する

楽天証券からSBI証券に投資信託を移管するには、「投資信託口座振替依頼書」を提出しなければなりません。

この依頼書は、楽天証券のWebサイトから印刷して取得できます。

また投資している銘柄がSBI証券で取り扱っている銘柄でなければ移管できないので注意が必要です。

投資信託口座振替依頼書の取得手順
  1. 楽天証券のログインページにログイン
  2. 画面右上のマイメニューをクリック
  3. 「移管・買取請求」を選択
  4. 「投資信託」にある「【特定口座用】投資信託移管の申し込み手順と口座振替依頼書面」、「【一般口座用】投資信託移管の申し込み手順と口座振替依頼書面」の中から、自分の状況に合ったものを選択
  5. 必要なPDFが表示されるので印刷

楽天証券マイメニュー>移管・買取請求画面

楽天証券の移管・買取請求画面
(画像=移管・買取請求画面)
画像:楽天証券ログインページより 作成

「投資信託口座振替依頼書」には、自分の住所、氏名、移管を希望する日にちなどに加え、移管先としてSBI証券の情報を記入する必要があります。

なお、楽天証券の情報とSBI証券に提出する情報が合致していないと移管が進みません。

楽天証券から移管する投資信託がSBI証券でも取り扱っている商品であり、口数や金額、取り扱いコースなどが一致していることも確認しましょう。

楽天証券の部店コードやお客様コードは「マイメニュー」の「基本情報」で確認できます。

楽天証券オフィシャルサイト内の基本情報
(画像=楽天証券オフィシャルサイト内の基本情報の画像)
画像:楽天証券ログインページより 作成

移管ステップ2|「投信口座振替依頼書」を楽天証券に郵送する

すべて記入したら、「投信口座振替依頼書」を楽天証券に郵送します。

本人を確認するための書類を同封することも忘れないようにしましょう。

写真つき書類は1種類、写真がない書類は2種類必要です。

本人確認のために提出可能な書類は以下の通りです。

本人確認のために提出可能な書類
  • 運転免許証の写し(両面)
  • マイナンバーカードの写し
  • 期限内のパスポートの写し(写真のページと記入欄のページ)
  • 期限内の住民カードの写し
  • 期限内の在留カードや特別永住者証の写し(両面)
  • 健康保険のカードの写し(住所が裏にある場合は両面)
    ※最近の住民票や、印鑑の証明書(最近6ヵ月以内に発行されたもの、コピー可)

書類郵送後、移管完了までの期間は通常2週間程度です。

この間、楽天証券のマイページで手続きの進行状況を確認できます。

移管ステップ3|SBI証券に移管手続完了

投信口座振替依頼書がSBI証券に到着してから、おおよそ2週間で移管は完了します。

ただし、金額買付コースの銘柄を移管する際に決算日をまたぐ場合は、通常よりも手続きに時間がかかるかもしれません。

また、書類の内容に不備があると時間がかかるため、移管する銘柄の決算日を前もってチェックしたり、依頼書に記入した情報を郵送前に確認したりしておくとよいでしょう。

移管ステップ4|SBI証券のマイページに反映

移管手続きが完了したら、SBI証券のログインページにある「保有証券」内で移管した銘柄を確認できます。

移管完了のメッセージはないため、SBI証券のマイページにこまめにログインしてチェックしておきましょう。

なお、楽天証券に移管手数料を支払う必要がありますが、SBI証券では手数料全額をキャッシュバックする投信お引越しプログラムを実施しています。

移管手続きが完了したら忘れずに申込みましょう。

投信お引越しプログラムの詳細については、以下で詳しく説明します。

SBI証券の投信お引越しプログラムとは?

SBI証券「投信お引っ越しプログラム」のイメージ.
(画像=SBI証券「投信お引っ越しプログラム」)
出典:SBI証券

SBI証券の投信お引越しプログラムなら、他社から移管したときの移管入庫手数料が無料です。

移管元に手数料を支払う必要はありますが、全額負担してくれますのでSBI証券への移管は実質無料です。

ここでは投信お引越しプログラムの特徴や対象者、手続きの流れを確認しておきましょう。

投資信託移管手数料がキャッシュバックされる

投資信託の移管には、1銘柄につき3,300円(税込)の移管手数料がかかります。

その手数料を全額負担してくれるのが、SBI証券の投信お引越しプログラムです。

銘柄数が複数あり、手数料が気になって移管をためらっている人もいるかもしれません。

例えば3つの銘柄を移管する場合、必要な移管手数料は9,900円(税込)です。

投信お引越しプログラムは、SBI証券への移管を後押しする仕組みといえます。

申込み方法を確認し、スムーズにキャッシュバックを受けましょう。

SBI証券投信お引越しプログラム対象者

SBI証券の投信お引越しプログラム対象者は以下のとおりです。

SBI証券の投信お引越しプログラム対象者
  • SBI証券総合口座を開設済み
  • 移管が完了している
  • インターネットコース利用者
  • 入庫から3ヵ月後の月末最終営業日までにプログラムに申し込み済み

なお、以下の方はプログラムの対象ではありません。

  • キャッシュバックまでに入庫された銘柄を他社へ出庫した方
  • ダイレクト、IFA、対面コース利用者

SBI証券の投信お引越しプログラム申し込み手続きの流れ

次に、続いては、投信お引越しプログラムの申込手順を確認しておきましょう。

投信お引越しプログラムの申し込み手続きは以下の4ステップです。

手続きが不安な方は、ここで解説する手順を読みながら進めましょう。

1.投資信託移管手続きを行う

まずは、確実に投資信託移管手続きを進めましょう。

楽天証券に投信口座振替依頼書と本人確認書類を郵送してください。

なお、依頼書の情報に誤りがあると手続きが進みません。間違いのないように確認してから郵送しましょう。

通常、書類が楽天証券に到着してから2週間程度で移管が完了し、SBI証券口座に投資信託が入庫されます。

2.投資信託入庫申込書と移管(出庫)手続き完了に関するお知らせを郵送

移管手続きが完了したら、以下2種類の書類を用意し、封筒にラベルを貼ってSBI証券に郵送しましょう。

  • 投資信託入庫申込書
  • 移管(出庫)手続き完了に関するお知らせ

投資信託入庫申込書はSBI証券の公式サイトまたは以下からプリントアウトできます。

SBI証券|投資信託入庫申込書(投信お引越しプログラム申込書)

移管(出庫)手続き完了に関するお知らせは、楽天証券のサイトからプリントアウトしてください。

この書類では以下の項目を確認しますので、はっきりとわかるように記入しましょう。

確認項目
  • 移管日(入庫日)
  • 移管元金融機関名
  • 移管銘柄名
  • 移管手数料

封筒に貼るラベルはSBI証券の公式サイトまたは以下からプリントアウトできます。

ラベルを利用すれば切手は不要です。

SBI証券封筒貼付け用ラベル

なお、SBI証券は必要書類の準備が整っていれば、移管入庫銘柄がSBI証券口座に反映する前でも投資信託入庫申込書を受付しています。

投資信託入庫申込書の受付日が移管入庫日より早くなっても問題はありません。

3.投資信託入庫申込書と領収書を確認

SBI証券で申込書類と入庫データを照らし合わせ、不備がないか確認します。

なお申込書の提出には期限があり、入庫日から3ヵ月後の月末営業日までにSBI証券に必着です。

なるべく早く準備を整えて、手続きを進めましょう。

4.楽天証券に支払った出庫手数料がキャッシュバック

申込内容に不備がないことが確認できたら、書類がSBI証券に到着した月の翌月末に証券総合口座に移管手数料分の金額がキャッシュバックされます。

キャッシュバックの入金は、楽天証券マイページログイン後「入出金・振替」にある「入出金明細」の画面で確認可能です。

入金額もあわせて確認しておきましょう。

楽天証券からSBI証券への移管手続きに関する7つの注意事項

楽天証券からSBI証券への移管手続きに関する主な注意事項は以下の通りです。

投資を始める際、証券会社の選び方は非常に重要です。

しかし、一度選んだ証券会社から別の証券会社への移管は、いくつか手続きが必要で注意しなければならない点もあります。

特に、楽天証券からSBI証券への移管を考えているならば、ここで解説する注意点をしっかりと把握しておきましょう。

1.SBI証券と楽天証券の登録情報が異なると手続きできない

SBI証券と楽天証券の登録情報が異なると手続きができません

登録情報については、移管手続きで提出する書類に記入するので、特に以下の3つの点に気をつけて両社で情報が合致するよう確認しておきましょう。

・口座情報の一致
両証券会社の登録情報(氏名、住所、生年月日など)が一致していることが必須です。

例えば、楽天証券での旧姓や以前の住所と、SBI証券での現在の情報が異なる場合、移管手続きは進みません。

移管前に、各証券会社の登録情報を確認し、更新しておくと良いでしょう。

・投資信託の名称
投資信託の名称には、決算期間の違いや為替ヘッジの有無など細かい違いがあります。

正確な名称を記入しましょう。

・口座種類の確認
楽天証券で使用している口座種類をSBI証券でも開設する必要があります。

移管を希望する投資信託の運用口座を正確に確認し、必要に応じて新たな口座を開設しておきましょう。

2.手続き中の投資信託取引は不可

楽天証券に郵送した書類が到着してからSBI証券への移管手続き完了まで、移管する銘柄は取引ができません

なお、移管しない銘柄の取引は可能です。

3.手続き中の分配金は楽天証券口座に支払われる場合がある

移管手続き中に分配金が発生すると、楽天証券の口座に入金される場合があります。

分配金の支払いタイミングや移管手続きの進行状況などにより、どちらの口座に分配金が入金されるかが変わります。

そのため、分配金が発生する銘柄を移管する場合、事前に分配スケジュールを確認しておくと良いです。

もし予想していた分配金が移管先であるSBI証券の口座に入金されていない場合は、楽天証券のマイページや案内をチェックしてみましょう。

4.楽天証券が投信口座振替依頼書を受領後のキャンセルは不可

一度楽天証券が投信口座振替依頼書を受け取ると、キャンセルはできません

楽天証券で運用せずSBI証券に移管したほうが良いのか、手続きを進める前に十分確認し、検討しましょう。

5.移管手続きには2週間程度かかることがある

移管手続き中は取引ができません。

通常、2週間程度かかると考えておきましょう。

銘柄の決算日を挟む場合や提出書類に不備がある場合、SBI証券の都合などによって最長1ヵ月程度かかる場合もあります。

余裕をもって手続きを進めましょう。

6.移管手続きに3,300円(税込)の手数料がかかる

移管手続きには、銘柄一つに付き3,300円(税込)の移管手数料がかかります。

この手数料は楽天証券の証券口座から引き落とされますので、証券口座に手数料を振り込んでおきましょう。

なお、出庫した後の手数料の履歴は、楽天証券公式サイトにログイン後、画面右上のマイメニューから入出金、振替の列にある「口座明細(精算履歴)」で確認できます。

楽天証券オフィシャルサイト内の口座明細(精算履歴)
(画像=楽天証券のオフィシャルサイト内の口座明細(精算履歴))
画像:楽天証券ログインページより筆者作成

7.NISA口座で保有している投資信託は移管不可

NISA口座で保有している銘柄は移管できない点に注意しましょう。

NISA口座の銘柄を移管したいときは、移管前に課税口座である特定口座または一般口座に振り替えなければいけません。

その場合、楽天証券のカスタマーサービスセンターに問い合わせてから進めましょう。

SBI証券に移管するメリット

SBI証券への移管に伴ってSBI証券を利用するメリットとデメリットをそれぞれご紹介します。

まずはメリットを解説します。

SBI証券のメリットは以下の5つです。

1.クレジットカード積立でポイントが貯まる

SBI証券は保有口座数が1,100万を超えるほど人気があります。

その理由として、取扱銘柄数の豊富さや取引ツールの使いやすさなどが挙げられます。

それ以外にもクレジットカード積立や各種ポイントが貯まる仕組みなど、投資以外のお得さも見逃せません。

SBI証券の「おトクに投信積立」のイメージ
(画像=SBI証券のおトクに投信積立)
出典:SBI証券

SBI証券は、クレジットカード積立でポイントが貯まります

クレジットカードの積立に利用できるおすすめのカードは三井住友カードで、受け取れるポイントはVポイントです。

カードの種類によってポイント還元率が異なりますので、確認しておきましょう。

SBI証券クレカ積立のポイント還元率

ポイント
還元率
カードの種類
5.0% 三井住友カード プラチナプリファード
2.0% 三井住友カード プラチナ
三井住友カード プラチナ PA-TYPE 三井住友ビジネスプラチナカード for Owners
1.0% 三井住友カード ゴールド
三井住友カード ゴールド PA-TYPE
三井住友カード ゴールド(NL)
三井住友カード プライムゴールド
など
0.5% 三井住友カード(NL)
など

還元率は0.5%以上、最大で5.0%です。

仮に還元率5.0%のカードで、月3万円の積み立てを5年間継続すると、合計で9万円相当のポイントを受け取れます。

貯まったポイントは1ポイント=1円として利用でき、使い道は積立投資に利用したりショッピングに利用したりとさまざまです。

Vポイントのおすすめの使い道
  • SBI証券の積立投資に利用
  • クレジットカードの支払いに利用
  • 三井住友銀行の振込手数料に利用

2.ポイント投資が活用できる

ポイント投信
(画像=ポイント投信)
出典:SBI証券

SBI証券では、Tポイント、Pontaポイント、Vポイントの3種類のポイントから選んで投資が可能です。

普段の生活で貯めたポイントを有効に活用でき、以下で紹介する投信マイレージで貯めたポイントで再投資することもできるため、自己資金の負担を軽くできるでしょう。

また、1ポイント=1円で投資に活用できます

さらに投資信託だけでなく国内株式などの投資にも利用できるため、資産運用の幅を広げたり気軽に投資を経験できたりする点もメリットです。

3.投信マイレージサービスでポイントが貯まる

SBI証券「お好きなポイントが貯まる使える」イメージ
(画像=SBI証券「お好きなポイントが貯まる使える」)
出典:SBI証券

SBI証券なら、投信マイレージというサービスによりSBI証券で行うさまざまな取引で各種ポイントが貯まります。

貯まるポイントの種類も選べるため、よく利用するポイントを選択しましょう。

SBI証券の投信マイレージで貯まるポイントの種類は以下のとおりです。

SBI証券の投信マイレージで貯まるポイント
  • Tポイント
  • Pontaポイント
  • Vポイント
  • dポイント

その他にもJALマイルや東急ポイント、タカシマヤポイントなどが貯まるサービスもあります。

投資信託でのポイントの還元率は保有銘柄や月間保有金額によっても異なっており、SBI証券が指定するプレミアムチョイス銘柄なら最大0.25%です。

SBI証券投信マイレージポイント付与率

投信月間平均保有金額
1,000万円未満 1,000万円以上
通常銘柄 0.10% 0.20%
SBI
プレミアム
チョイス銘柄
0.15% 0.25%
その他
指定銘柄
ファンド毎にSBI証券が指定した付与率

その他、国内株式やつみたてNISA、金や銀の取引などでもポイントは貯まります。

そのため、興味の範囲が広がっていろいろな投資にチャレンジする際にも証券会社を変える必要はないかもしれません。

4.移管入庫手数料をSBIが全額負担してくれる

移管には1銘柄につき3,300円(税込)の移管手数料がかかりますが、この手数料をSBI証券が全額負担してくれるプログラムを実施しています。

実質無料で移管できるので、SBI証券に銘柄が入庫された後で必ず申込みましょう。

ただし、楽天証券に移管手数料を支払わなければいけないため、口座に手数料分の金額が入っていることを確認し、もし残高が足りなければ振り込む必要があります。

5.IPO銘柄に強い

SBI証券は米国株、投資信託、iDeCoなど各種の取扱銘柄数も国内でもトップクラスを誇るので、投資の幅も大きくなることもメリットの1つです。

なかでもSBI証券はIPO(新規公開株)銘柄の取扱数は国内トップです。

IPO株は初値が何倍にも高騰することがあるため、投資家から高い人気を誇っています。

しかし、発行される株式には上限があり(株式は各証券会社に一定枚数を割り当てられます)、希望する投資家による抽選となります。

当たりにくいためIPO銘柄を狙う際には複数の証券口座を保有し、抽選に申し込む方も多くいます。

2023年のIPO銘柄は96でしたので、SBI証券は約95%をカバーしていることになります。

楽天証券は61社となり、IPO銘柄で比較するとSBI証券の方が多く当選機会があるといえます(両社共に保有口座数は1,000万以上なので抽選確率に差はありません)。

またIPO銘柄は主幹事である証券会社にその他の証券会社より多く株式が割り当てられます。

その点でもSBI証券は2023年に主幹事を21社という実績があるため楽天証券よりアドバンテージがあります。

2023年のIPO取扱実績

2023年のIPO取扱実績
取扱数 主幹事数
SBI証券 91社 21社
楽天証券 61社 0社

SBI証券に移管するデメリット

SBI証券に移管して取引する主なデメリットは以下の3つです。

これらはSBI証券だけのデメリットではなく移管により生じるものなので、どの証券会社を利用するときでも生じるデメリットと覚えておくと良いでしょう。

1.出庫手数料が発生する

投資信託の移管を行うと、移管元の証券会社で出庫手数料が発生します。

1銘柄につき3,300円(税込)かかるので、移管する銘柄分の手数料を振り込んでおきましょう。

なお、個別株式や外国株など移管手数料がかからない商品や証券会社もあります。

またSBI証券には、出庫手数料を全額負担してくれる投信お引越しプログラムがあります。

移管の際は手順を守り、積極的に活用しましょう。

2.SBI証券にない商品は移管できない

移管できる商品は、SBI証券で取り扱っている商品に限られます。

SBI証券にない商品は移管できない点に注意しましょう。

移管手続きを進める前に、SBI証券で扱っている銘柄かどうかを必ず確認してください。

3.楽天ポイントが貯まりにくい

これまで見てきたとおりではありますが、SBI証券に移管すると楽天ポイントは貯まりにくくなります。

携帯電話、クレジットカード、楽天市場での買い物など楽天経済圏でのポイントの恩恵を受けられにくくなります。

NISAが恒久化されたこともあり、資産運用は10年20年という長いスパンで行うことが前提となるため、ポイント付与率は中長期で検討する必要があります。

楽天経済圏でポイント活動をされてきた方は、証券会社のメリット、デメリット以外にも考慮して、移管を移管を検討してください。

投資信託の移管手続きに関してよくある質問

投資信託の移管手続きに関するよくある質問をまとめました。

投資信託の移管は何度も経験するものではないかもしれません。

手続きに不備がないよう、あらかじめ疑問点を解決して、準備を整えておきましょう。

Q1.楽天証券からSBI証券にNISAを移管する方法は?

楽天証券からSBI証券にNISAで運用している銘柄をそのまま移管することはできません。

また、同一証券会社内の課税口座にある投資信託をNISA口座に移すこともできません。

制度上の制限のため、どこの証券会社でも同様の扱いです。

一旦、NISA口座から課税口座に移してからSBI証券でNISA口座を開設する手続きを行い、あらためてSBI証券のNISA口座で投資信託を買いましょう。

NISA口座を楽天証券からSBI証券に変更する流れは以下のとおりです。

NISA口座の変更には1ヵ月ほどかかるケースも珍しくありません。

余裕を持って申し込みましょう。

Q2.楽天証券の移管の注意点は?

楽天証券から投資信託を移管する際の主な注意点は以下のとおりです。

特に移管の手続きに不備があると進まない点には十分に気をつけましょう。

結婚による改姓や引っ越し、投資信託銘柄の正確な名称には特に注意が必要です。

また移管書類を郵送したらキャンセルはできません。本当に移管しても良いのか落ち着いて検討する時間を設けることも大切です。

Q3.楽天証券からSBI証券に移管するのにどれくらいの日数がかかりますか?

通常2週間程度かかります。

移管する銘柄や提出書類の内容、SBI証券の都合によっては最長で1ヵ月ほどかかることもあるようです。

手続きは余裕をもって計画的に進めましょう。

Q4.楽天証券からSBI証券に日本株を移管する手数料は?

楽天証券からSBI証券に日本株を移管するときの手数料は無料です。

入庫、出庫ともに手数料はかかりません。

米国株、中国株も同様に無料です。

投資信託出庫時は1銘柄につき3,300円(税込)かかります。

手数料は口座から差し引かれますので、残額を確認して足りなければ入金しておきましょう。

まとめ

本記事では、楽天証券からSBI証券への移管の方法や手順、SBI証券に移管するメリット・デメリットを紹介しました。

あらためてポイントをまとめておきます。

楽天証券のポイント改悪でSBI証券への移管を検討している方は、投信お引越しプログラムを活用しましょう。

通常なら1銘柄3,300円(税込)かかる手数料が全額キャッシュバックされるため、すべての銘柄を移管しても実質負担はゼロです。

移管の注意点や投信お引越しプログラムの手順をおさらいしながら、不備のないように手続きを進めていきましょう。

Mr.KO

金融系ライター・個人投資家

株式投資、FX、ノックアウトオプションを15年以上継続している現役トレーダー。年間数百万の利益を7年間継続している。 多くの証券会社やFX会社で実際に口座開設し、取引してきた経験から業者比較やトレードノウハウなどの執筆を行うライターとしても活動中。

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