鋳造ホイールの限界に挑戦した剛性と軽量性が特徴の「グラムライツ」ブランドの中でも、モータースポーツでの性能に特化させたモデルには「R」の名称が付けられます。グラムライツ「R」シリーズは、D1グランプリやフォーミュラドリフトをはじめとする世界中のさまざまなモータースポーツで高い支持を得ており、実際に競技のトップカテゴリチームの車両で使用され数多くの実績を残しています。現在「R」シリーズのラインナップは「57CR SPEC D」、「57DR SPEC D」、「57XR」に加え、2024年1月に登場した最新モデル「57NR」の4種類。今回は「R」シリーズ4モデルの特徴や性能をまとめて紹介します。

軽さが武器になる王道の5本スポーク「57CR SPEC D」

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(画像=「Car Me」より引用)
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(画像=「Car Me」より引用)

グラムライツブランドの始祖として登場した「57C」の直系となる、5本スポークモデルが「57CR SPEC D」です。

「SPEC D」の意味はドリフトスペック。その所以は、全開加速やハードブレーキング、ドリフト時に起こるタイヤのズレを抑制するためにビードシートへ突起状のローレット(滑り止め)加工を施してある点にあります。

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(画像=「Car Me」より引用)

また、つや消し黒鉄色のホールカラー「マットスーパーダークガンメタ」に映えるオレンジ色のステッカーは、フォーミュラドリフトUSAにおける後輪回転確認用として貼り付けが規定されるステッカーから落とし込まれています。

太い5本のスポークによる高い剛性はさることながら、「57CR SPEC D」はシリーズのなかでも軽量性に特化しており、ローレット加工も相まってステアリング応答性に優れる、「R」シリーズの正統派モデルと言えるでしょう。

サイズラインナップはコンパクトカーからスポーツカー、国産車から輸入車までを幅広くカバーする17・18・19インチサイズを用意しています。

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(画像=「Car Me」より引用)

剛性と軽量性をバランスさせた6本スポーク「57DR SPEC D」

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(画像=「Car Me」より引用)
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(画像=「Car Me」より引用)

北米市場からの需要に応える形で誕生したグラムライツの「57DR」の進化版が「57DR SPEC D」です。

デザインとしてはシンプルな6本スポークでありながら、デザインアクセントとなる鋳出し文字が与えられています。ホイールカラーは「マットスーパーダークガンメタ」17・18・19インチサイズをカバーし、全サイズにローレット加工がされています。

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(画像=「Car Me」より引用)

57DR SPEC D」の特徴である6本スポークは応力分散性に優れた形であり、ホイール全体で荷重を受け止め、ホイールに大きな負担がかかるハイスピードドリフト時でもホイールの真円度を保ちやすい特性があります。

「57DR SPEC D」は「R」シリーズの中でも、「57CR」と対をなす剛性と軽量性のバランスに優れたモデルです。応力分散性に優れた6本スポークデザインは、パワーロスの低減やグリップインフォメーションの向上に貢献します。

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(画像=「Car Me」より引用)

元祖ドリフトスペック!6×2スポークホイールの「57XR」

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(画像=「Car Me」より引用)
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(画像=「Car Me」より引用)

「57CR」と「57DR」に次ぐ第3の「R」シリーズとして2021年に登場した「57XR」は、多くの新要素が詰め込まれた革新的なモデルとなります。

他のモデルが本格スポーツホイールとして普遍的なデザインであるのに対し、「57XR」は細身の6×2スポークを採用することでエッジ感ある現代的なデザインが特徴。

サイズは17~19インチをカバーし、ホイールカラーは暗めの銅を模した「ダークブロンズ」と、黒鉛の色を模した「マットグラファイト」の2色設定です。

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(画像=「Car Me」より引用)

スポークが外周部へ突き抜けるような造形によりリムとの接合強度を高め、ホイールにとって非常に過酷なドリフト競技にも耐えるだけの十分な剛性と強度を確保しています。

グラムライツ「R」シリーズにおいて、ローレット加工が採用されたのは「57XR」が初。さらに一部サイズには、タイヤのビード落ちを抑制するための突起を設けた「EH2+ハンプ」仕様となっています。

57XR」は生まれながらにしてドリフトスペックが与えられ、実際に2022年シーズンのD1グランプリを制した実績があるホイールです。

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(画像=「Car Me」より引用)

多数の革新技術を投入した最新最強の10スポーク「57NR」

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(画像=「Car Me」より引用)

性能・デザインともに「R」シリーズ最強を目指して開発された最新モデルが2024年1月に登場した「57NR」です。

「57NR」の特徴は、応力分散性に優れた10本スポークに、剛性を高める構造を造形に落とし込んだレイズの新意匠「C-FORM」などを採用した最新のデザインと言えるでしょう。

加えて、重量を増すこと無くアウターリムの強度を飛躍的に向上させる高強度化技術「H.S.PLUS」も新採用し、ホイール全体の剛性と強度を飛躍的に向上させました。

また、トラクション性能の向上に貢献するローレット加工が施され、一部サイズには「EH2+ハンプ」も設定。

近年のドリフトマシンはハイグリップタイヤの装着が常識であり、なかには1000馬力を絞り出す車両も少なくありません。最新の「57NR」は、各競技のトップカテゴリで戦う車両を想定したプロスペックが与えられる「R」シリーズ最強のホイールです。

ホイールカラーは「ダークブロンズ」「グラスブラック」の2色とし、サイズラインナップは17~19インチをカバー。「R」シリーズの中でも豊富なサイズラインナップを取り揃えている点も「57NR」の大きな特徴となります。

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(画像=「Car Me」より引用)