この記事は2024年12月25日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Ruslan Ivantsov/stock.adobe.com)

2024年12月25日(水)の午前9時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

来年2025年1月20日にトランプ大統領の就任式が予定されている。ここまでのトランプ関連の市場動向で注目されたのは、なんといってもビットコインの急騰だ。ビットコインはトランプ氏の就任を見据えて、一時1600万円まで上昇している。

では為替はどうだろうか。

米大統領選でのトランプ氏の勝利が伝えられるまでは、2025年の米ドル/円相場について、日米金利差縮小予想から140円方向への下落を予想する見方が主流になりつつあった。しかし、トランプ氏の勝利によってマーケットのセンチメントが変化。

トランプ氏が掲げる関税政策や不法移民排除、規制緩和などの政策が、ドル高要因になると考えられるためだ。この見方を裏付けるように、確かに年末のドル相場は底堅く推移しているが、その動きは極めて緩慢。

現在の為替相場の戦略やスタンス

現状の動きは緩慢だが、JPモルガンは2025年の為替市場に注目している模様。同社によると、トランプ氏の大統領返り咲きに伴い、為替取引量が増加していることが指摘されている。

トランプ氏の通商政策により、外国為替市場への注目が高まっていることが背景にあるとしている。 同社の通貨・新興市場トレーディング責任者、スティーブン・ジェフリーズ氏はインタビューで「世界貿易の力学の変化について言うと、為替は明らかに主要テーマの1つだ」と指摘。世界260人のトレーダーで構成される同氏のチームでは、取引量が米大統領選以降に高止まりしており、今後1年は活況が続くと予想している。

(出所:ブルームバーグ)

これらの要因から、2025年の米ドル/円相場は145.00~170.00円のレンジで推移すると想定。来年はビットコインに追随して、為替市場も大きく動くことを期待したいところだ。

▽米ドル/円 日足チャート

241225nishiharaS
(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。