この記事は2025年1月22日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Dmitry/stock.adobe.com)

2025年1月22日(水)の午前11時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

注目されたトランプ大統領の就任式に関しては、事前にWSJが「就任初日の新たな関税導入は見送る」と報じていたように就任早々の関税導入はなしだった。しかしその後「2月1日までにメキシコとカナダに25%関税を計画」という報道で一時マーケットが荒れる局面もあったのだが、総じて波乱はなし。

多くのマーケット参加者は、トランプ大統領の就任式まではドルロングで攻めていたため、利益確定のドル売りからドルは総じて軟調。年初パリティ割れを目指して、売り込んでいたユーロ/米ドルもいったん1.04ドル台に反発している。

現在の為替相場の戦略やスタンス

米ドル/円は、今週のもう一ひとつのビッグイベントである日銀政策決定会合を明後日24日(金)に控えている。当局は、トランプ大統領の就任式前後に波乱がなければ、24日(金)の利上げ確率は高いといったニュアンスのコメントをしていたため、今回の利上げは、92%程度まで織り込んでおり、すでにフルで織り込んでいるといえる。

つまり、もう日銀関連での円高余地は、マーケットがすでに織り込んだ展開。ただ他通貨でドルが軟調であるため、クロス円がじり高の展開となっている。

日銀会合での利上げを織り込んでいるマーケットでは、ユーロ/円かスイスフラン/円の押し目買いで臨みたい。

▽ユーロ/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。