この記事は2025年2月12日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「西原宏一氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Pellinni/stock.adobe.com)

2025年2月5日(水)の午前9時すぎに、現役トレーダーの西原宏一さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

西原宏一
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行にて為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラーなどを歴任後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。

現在の為替相場の傾向や相場観

先週末は7日(金)の日米首脳会談を控え、為替相場は円高を懸念していた。その理由は、トランプ米大統領は第1次政権時に対日貿易赤字を問題視していたため、今回も石破茂首相に対し、まずは円安修正を求める可能性があるとの懸念があったからだ。

よって今年初の金融政策決定会合で利上げを決めた日銀は、政治面からの外圧が追い風となり、タカ派的な姿勢を強める可能性が高いとの思惑が拡大して、米ドル/円、クロス円が下値を拡大。米ドル/円は一時150.96円まで下落した。

しかし、終わってみれば、日米首脳会談は無事終了。結果、今週に入り、米ドル/円、クロス円の買い戻しが顕著に。

調整が大きいのがユーロ/円。欧州に対する関税の懸念が高まっていたユーロ/円はショートポジションが増えていたようで、昨日11日(火)の欧米市場では約2円、ユーロ/スイスフランは80pipsも急騰している。そのため、スイスフラン/円の反発は限定的でユーロ/円の上昇が顕著に。

中期でのユーロ/円の下落トレンドは変わらないが、ユーロ/円の日足のシーケンシャルはセットアップの9を点灯し、日足では調整を示唆。

米ドル/円は当面150.00~155.00円のレンジを想定。

現在の為替相場の戦略やスタンス

注目はスイスフラン/円。

SNB(スイス国立銀行)とBOJ(日銀)の政策金利の方向は逆で今年中に金利が逆転する可能性もある。よって、ユーロ/円に追随して日足ベースで反発しているスイスフラン/円の戻りでスイスフラン/円のショートを再構築したいところ。

▽スイスフラン/円の 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

*:当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。