毎年、新たに発売されるビジネス書は約6,000冊といわれています。いったいどの本を読めばいいのか、迷ってしまう方も多いでしょう。
このコーナーでは、読書家が集まる本の要約サービス「flier(フライヤー)」で注目を集めたおすすめ書籍をランキング形式で紹介します。特にアクセスの多かったトップ3については本文で詳しく解説します。
2025年5月は、“今の自分のままで、どう働き、どう生きるか”を見つめ直すような本が多く読まれました。なかでも第1位となったのは、長倉顕太さんの『誰にも何にも期待しない』。他人や環境への過剰な期待を手放し、自分の意志で前に進むためのヒントが詰まった一冊です。
そのほかにも、成果を出す人の読書術や、信頼を育てるフィードバックの技術など、実践的な知見が詰まったラインナップが揃いました。気になる一冊があれば、ぜひチェックしてみてください。
1位:『誰にも何にも期待しない』(長倉顕太/ソシム)
2位:『AI分析でわかった トップ5%社員の読書術』(越川慎司/ディスカヴァー・トゥエンティワン)
3位:『世界標準のフィードバック』(安田雅彦/SBクリエイティブ)
4位:『デンマーク人はなぜ会議より3分の雑談を大切にするのか』(針貝有佳/PHP研究所)
5位:『若手はどう言えば動くのか?』(ひきたよしあき/日経BP)
6位:『決定版 強いチームをつくる! リーダーの心得』(伊庭正康/明日香出版社)
7位:『なぜ酔っ払うと酒がうまいのか』(葉石かおり、浅部伸一 (監修)/日経BP)
8位:『人が壊れるマネジメント』(田中知子/かんき出版)
9位:『行動する人に世界は優しい』(佐藤航陽/新潮社)
10位:『それ、すべて過緊張です。』(奥田弘美/フォレスト出版)
※本の要約サービス「flier(フライヤー)」の有料会員を対象にした、2025年4月25日〜2025年5月24日の閲覧数ランキング
期待を手放すと、人生はもっと自由になる

「会社が評価してくれるはず」「家族ならきっとわかってくれるはず」——そんな期待が裏切られたとき、私たちは傷つき、足が止まってしまうことがあります。けれど、その“期待”こそが、自分を縛る最大の原因なのかもしれません。
5月の第1位、『誰にも何にも期待しない』の著者・長倉顕太さんは、無意識の期待を手放し、自分自身に集中することの大切さを説きます。本書では、親や友人、職場、恋愛、SNSなど、31の対象に向けた“期待”を見つめ直し、それを手放すための具体的な思考法を提示。期待をやめることで、他人に振り回されず、軽やかに行動できる自分を取り戻せると語ります。
「もっと自分らしく生きたい」「他人の反応に疲れてしまった」——そんな思いを抱える人にこそ、手に取ってほしい一冊です。
トップ5%社員は、忙しいからこそ読書する
AI分析で人事評価トップ5%社員の行動パターンを明らかにしてきた越川慎司さんの人気シリーズ。その最新作『AI分析でわかった トップ5%社員の読書術』が、5月の第2位にランクインしました。今回は5%社員の「読書術」に焦点を当てます。
「忙しくて読書をする時間がない」と感じている人が多いなかで、5%社員はむしろ「忙しいからこそ本を読む」と言います。本書は、年間平均43冊を読む彼らの習慣をAIで徹底分析し、時間の使い方、ジャンルの選び方、そして「読後10分以内にアウトプットする」など、すぐに取り入れられる実践的な読書術を紹介します。
読書を成果に結びつけたい方、時間がなくても学びを続けたい方にとって、力強い味方となる一冊です。

発売日:2025年03月22日
ジャンル:スキルアップ・キャリア
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人事のプロが教える、世界標準のフィードバック術
第3位にランクインしたのは、GUCCI、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ラッシュジャパンなど、外資系企業で20年以上人事を務めた安田雅彦さんの『世界標準のフィードバック』でした。多様な職場環境で信頼と成果を両立させる、実践的なフィードバックの技術をまとめた一冊です。
本書の核となるのは、「EEC」と呼ばれるフレームワーク。効果的なフィードバックには、まず行動の事実(Example)を示し、それが与えた影響(Effect)を伝え、最後に称賛や改善提案(Congrats / Change)を添えるという、3つの要素が含まれています。曖昧な指摘や感情的な言葉ではなく、相手の行動を認め、成長を促す——心理的安全性が重視される今、誰にでも使える“世界標準”のフィードバックとして、本書は多くの現場で役立つ一冊です。
読みたい本は見つかりましたか?
話題の本から定番の本まで、ランキングには多くの人の悩みに応えてくれる書籍がランクインしました。気になる本が見つかったら、ぜひお手に取ってみてください。
来月はどんな書籍がランクインするのでしょうか。次回の結果もお楽しみに!
flier編集部
本の要約サービス「flier(フライヤー)」は、「書店に並ぶ本の数が多すぎて、何を読めば良いか分からない」「立ち読みをしたり、書評を読んだりしただけでは、どんな内容の本なのか十分につかめない」というビジネスパーソンの悩みに答え、ビジネス書の新刊や話題のベストセラー、名著の要約を1冊10分で読める形で提供しているサービスです。通勤時や休憩時間といったスキマ時間を有効活用し、効率良くビジネスのヒントやスキル、教養を身につけたいビジネスパーソンに利用されているほか、社員教育の一環として法人契約する企業も増えています。
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