
総括
FX「白熱、米中対立」人民元見通し
(通貨10位、株価11位=上海、香港ハンセンは3位)
予想レンジ 人民元/円 19.6-20.1
(ポイント)
*米中対立激化、関税、レアアース、中国人留学生排除
*人民元はドルとともに弱く10位。ハンセン指数は欧州株と共に強い
*5月PMIはやや弱い。今朝は財新サービス業の発表
*来週は重要指標の発表。CPI弱いか
*米中首脳、近く電話会談か、ホワイトハウス報道官
*レアアースがカード
*ボーイングからエアバスへ 航空機大量発注
*格付け見通し「ネガティブ」維持
*対米関税交渉は不確定だが、他国へのアプローチは積極的(EU、中東、南米など)
*香港年金基金に米国債強制売りのリスク
(人民元はドルとともに弱く10位。ハンセン指数は欧州株と共に強い)
ドルとともに弱い。年初来は対円で7.14%安で12通貨中10位、米ドルは11位で9.23%安。
株価ではハンセン指数が強く年初来17.92%高、上海総合指数は0.73%高、日経平均は5.38%安。中国10年国債利回りは1.7%。
(5月PMIはやや弱い。今朝は財新サービス業の発表)
*政府版
・製造業 49.5 予想49.5 前月49.0
・非製造業 50.3 予想50.6 前月50.4
*財新版
・製造業予想48.3 予想50.6 前月50.4
・サービス業 本日発表 予想50.4 前月50.7
(来週は重要指標の発表。CPI弱いか)
来週(今週末も含む)は重要指標の発表。
*5月消費者・生産者物価。相変わらず低インフレの予想
予想消費者物価(前年比)0.2%低下、生産者物価2.6%低下
*5月貿易収支の発表、輸出入とも縮小の予想
予想 貿易収支700億ドルの黒字、輸出(前年比)4%減、輸入3%減
(米中首脳、近く電話会談か、ホワイトハウス報道官)
ホワイトハウスのレビット報道官は、トランプ大統領は中国の習近平国家主席と近く電話会談を実施すると改めて表明した。
レビット報道官は、トランプ政権は関税措置を巡る先月の中国との合意の順守状況を注意深く見守っているとし、米当局者は中国と引き続き連絡を取り合っていると述べた。
トランプ大統領は、中国の習近平国家主席とのディールは極めて困難とに投稿した。
「中国の習近平国家主席をこれまでも、そしてこれからも好きだが、彼は非常にタフで、ディールするのは極めて困難」と述べた。
(中国側の反応は)
王毅外相は、米国のパデュー新駐中国大使に対し、両国関係を「正しい軌道」に戻すために米国は必要な条件を整えるべきだと伝達した。中国は双方が合意した内容を「誠実かつ厳格に」実行してきたが、「米国が最近、一連の『ネガティブな』措置を導入したことは遺憾」であり、中国はこれに断固反対すると述べた。
(レアアースがカード)
中国がレアアースの輸出を制限したこと受けて、欧州の一部の自動車部品メーカーでレアアースが不足し、工場や生産ラインの操業が停止している。
中国は4月、レアアース磁石など一部の重要鉱物類の輸出停止を決定。世界各地の自動車や航空宇宙、半導体、防衛といった産業が構築しているサプライチェーンの中枢を揺るがしている。