
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年6月10日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉
目次
▼9日(月)の為替相場
(1):日本1-3月期GDP 上方修正
(2):中国貿易収支 黒字
(3):米中通商協議 継続へ
(4):米NY連銀インフレ期待 前月から低下
▼9日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:米中通商協議待ち/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
9日(月)の為替相場

期間:9日(月)午前7時00分~10日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日本1-3月期GDP 上方修正
日本1-3月期国内総生産(GDP)・確報値は前期比年率-0.2%となり速報値(-0.7%)から上方修正。GDPの約6割を占める個人消費が上方修正されたほか、民間在庫などが上方修正された。一方で、公共投資は下方修正された。
(2):中国貿易収支 黒字
中国5月貿易収支は1032.2億ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(1011.0億ドル)を上回った。輸出が前年比+4.8%だった一方で、輸入は-3.4%だった。また対米輸出は前年比-34.4%だった。これより前に発表された中国5月消費者物価指数は前年比-0.1%で予想(-0.2%)ほど低下しなかった。一方で同生産者物価指数(PPI)は前年比-3.3%となり予想(-3.2%)以上に前月(-2.7%)から低下した。
(3):米中通商協議 継続へ
米中は英ロンドンにて通商協議を開催。協議は翌10日にも継続されることとなった。ベッセント米財務長官は「良い話し合いだった」、ラトニック米商務長官も「実りある協議だった」と述べて協議の進展を強調した。一方で、中国の何立峰副首相はコメントをしなかった。また、ハセット米国家経済会議(NEC)委員長は「ロンドンの協議では握手の後に、米国の輸出規制が緩和され、中国は多くのレアアースを供給する見通しだ」と述べている。
(4):米NY連銀インフレ期待 前月から低下
米5月NY連銀インフレ期待は1年先が+3.20%、3年先が+3.00%、5年先が+2.61%となり全ての期間で前月(+3.63%、+3.17%、+2.74%)から低下した。