高金利通貨の状況を動画で解説

動画配信期間:公開日から2週間

高金利通貨「メキシコペソ・南アフリカランド・トルコリラ」の状況をギュッと要約

全体的な動向
- 6月は円が最も弱い通貨
- 高金利通貨が上昇傾向、特にメキシコペソが強い
- メキシコペソがトップスタート、南アフリカランドが2位
- トルコリラは小康状態で下げ止まり

メキシコペソの状況
好材料:
- 米国との鉄鋼・アルミ関税の上限撤廃により免税措置が検討されている
- 5月は月間5%程度の上昇、6月もトップスタート
- 円を抜いて3位に浮上
- 株価好調

懸念材料:
- 世界の調査機関が今年の成長率を1%台からほぼ0%に下方修正
- 今年秋から貿易協定見直しで不利な決定の可能性
- 移民問題でアメリカとの緊張

南アフリカランドの状況
- 4月最弱、5月最強、6月は3位スタートで持ち直し
- 4月の大幅下落の影響で依然7位
- 下落要因:米国からの圧力、連立内閣の亀裂懸念
- 改善要因:米国との首脳会談で関係改善、LNG購入提案など
- 連立内閣も3回目の予算で増税なしの方針で安定化
- 金・銀・白金・パラジウムなど貴金属が経済を支援
- 原油非生産国のため原油高に弱い

トルコリラの状況
- 3月29日のイスタンブール市長拘束・逮捕後に市場が混乱
- 介入と利上げで一旦安定も、その後再び下落
- 5月のインフレ率が予想以上に低下し、今月利下げの可能性
- 対ドルで1ドル=39リラ付近、節目の40リラに接近
- エルドアン大統領の強権政治により情報統制
- 野党デモの即座拘束、憲法改正検討など政治的不安定
- 経済効率化の阻害要因となっている

今後の見通し
- 6月のドル高が続けば高金利通貨も持ち直しの可能性
- 7月は円高継続の見込み
- 米中会談の結果次第でリスク選好・回避が決まる

結論
- メキシコペソ:短期的には好調だが、インフレ上昇と成長鈍化のジレンマを抱える
- 南アフリカランド:政治的安定化により持ち直しているが、構造的課題は残存
- トルコリラ:政治的不安定と強権政治が経済効率化を阻害し、最も懸念が大きい

高金利通貨投資においては、各国の政治情勢とインフレ動向を注視する必要がある。

外為マーケットビュー
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。

野村雅道
野村雅道氏
FX湘南投資グループ代表 1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。 87年米系銀行へ転出。外資系銀行を経て欧州系銀行外国為替部市場部長。外国為替トレーディング業務ヴァイスプレジデントチーフディーラーとして活躍。 財務省、日銀および日銀政策委員会などの金融当局との関係が深く、テレビ・ラジオ・新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。現在、FX湘南投資グループ代表。

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