外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年6月16日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼13日(金)の為替相場
(1):中東情勢 リスク回避の円買い
(2):有事のドル買い 原油急伸
(3):日米首脳会談実施へ
(4):ミシガン大消費者信頼感 予想上回る

▼13日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:リスク要因で方向感欠く/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

13日(金)の為替相場

外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

期間:13日(金)午前6時10分~14日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):中東情勢 リスク回避の円買い

前日にトランプ米大統領が「イスラエルによるイランへの攻撃は十分起こりうる」との認識を示していたことから、イランの首都テヘランで爆発が発生したとの報道を受け、リスク回避の円買いが先行。続いてイスラエルがイランに空爆を実施したことが伝わると、ドル/円が143円台を割り込んだほか、ユーロ/円が166円台、165円台を立て続けに下抜けるなど円買いが活発化した。

(2):有事のドル買い 原油急伸

中東情勢の悪化を受けたリスク回避の円買いは一服。イスラエルがイランの核施設を攻撃したことやイラン革命防衛隊の司令官が死亡したことなどが伝わる中、有事のドル買いが優勢となりドル/円は上昇に転じた。クロス円はストレートドルの下落(ドル買い)が重しとなり伸び悩んだ。なお、イランはその後、報復として無人機でイスラエルに反撃。中東の地政学リスクが意識される中、NY原油先物(WTI)は14%あまり高い1バレル77ドル台に急伸する場面もあった。

(3):日米首脳会談実施へ

日本の石破首相は、トランプ大統領と電話会談を行い、16日にカナダで開幕するG7首脳会議(サミット)に合わせて対面での会談を行うことで一致したと明らかにした。その上で「関税措置の撤廃を求める立場に変わりはない」と述べた。その後、米国との交渉を担当する赤沢経済再生相は「日米関税交渉は重要な局面を迎えている」との認識を示し「日米首脳電話会談の内容を踏まえ、全力で合意を目指す」と表明した。なお、15日の報道によるとカナダでの日米首脳会談は現地時間の16日に開く方向で最終調整しているとのこと。

(4):ミシガン大消費者信頼感 予想上回る

米6月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は60.5と市場予想(53.6)を上回った。先行きの期待を示す指数は前月から10ポイント超上昇。一方、消費者の1年先インフレ期待は5.1%と前月の6.6%から急低下した。5-10年先のインフレ期待は4.1%だった(前月4.2%)。