人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:方向感を欠く値動き続く
4日のドル/円は終値ベースで約0.3%下落。前日の米6月雇用統計は見た目ほど強くなかったとの見方もあってドルに調整売りが出やすかった。一時は、前日の上げ幅の半分以上を吐き出す形で144.18円前後まで下落したが、NY市場が休場となる中で売りは続かず144円台半ばへと緩やかに持ち直した。今週は9日に米国による上乗せ関税の猶予期限を迎えることから、市場の関心はトランプ米政権の動向に集中しそうだ。トランプ大統領は、各国との関税交渉が思い通りに進まない中、貿易相手国に対し一方的に関税率を示した書簡を4日から送りつけるとし、税率は最大70%になる可能性があると表明。一方で、日本側は石破首相が6日に「安易な妥協はしない」として、あくまでも自動車関税ゼロを求める考えを示した。
本日はトランプ関税を巡る不透明感を背景に、株安などを通じて市場心理が悪化するリスクに警戒が必要だろう。もっとも、リスクオフが一方的な円高につながる公算は小さい。足元の為替市場では安全通貨としての円の地位が低下している上に、米国による関税の引き上げは日本の貿易赤字を拡大させる可能性が高いことから、円売り材料にもなり得るためだ。ドル/円は本日も方向感を欠く値動きが続くと見られ、仮に143円台に差し込めば押し目買いが入りやすい一方、145円台を回復すれば戻り売りが優勢となるだろう。
注目の経済指標:独鉱工業生産

注目のイベント:独連銀総裁講演

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1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、WEB・新聞・雑誌・テレビ等にコメントを発信。
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