
総括
FX「月間首位に立つ。9週連続で週足陽線となるか」メキシコペソ見通し
予想レンジ 7.7-8.2
(通貨3位、株価4位)
(ポイント)
*月間首位2位、年間3位、株も好調
*週足が9週連続で陽線となるか
*CPIが目標圏内に低下、コアは底堅い
*再び次回の利下げ期待が高まる
*大統領は利下げ期待
*2Q・GDPは縮小予想
*8月7日の政策金利決定までの指標発表は多い
*トランプ大統領、メキシコに30%関税賦課通告
*関税賦課にもかかわらず、メキシコの対米輸出は5月に過去最高を記録
*秋からUSMCA見直しが始まる
*BRICS首脳会議のオブザーバーへ、トランプ大統領は批判
*フィッチ、メキシコ経済の縮小を「軽度」の景気後退に修正
*米との論点=関税、麻薬、移民、LA騒乱、送金課税、USMCA、司法。水、等々
(月間トップ、年間3位。週足では9週連続陽線となるか)
7月はここまで3.13%高で南アランドを抜いてトップに躍り出る。年初来では3位で対円5.04%高。対ドルでは10.96%高。ボルサ株価指数は年初来15.19%高。10年国債利回りは9.44%。
ペソ円の週足は先週で8週連続陽線、9週目も陽線となるか。
(7月前半インフレ率低下で利下げ期待が再燃)
7月前半のインフレ率は鈍化し、中銀の目標範囲(3%±1%)内に戻った。引き続き利下げを実施するとの見方が高まった。
7月前半は.前年比で3.55%上昇し、前月の4.51%より鈍化した。予想の3.64%も下回った。
ただコア指数は依然、目標を上回る4.25%上昇、前月は4.2%、予想は4.31%。コアの頑固さを鑑み、利下げ規模を0.5%から0.25%へ縮小すると予想する見方もある。
(大統領は利下げ期待)
シェインンバウム大統領は定例の朝の記者会見で、インフレの鈍化は「メキシコ中銀が引き続き金利を引き下げる余地があることを示している」と述べた。
(注目は2Q・GDP)
7月28日は6月貿易収支と失業率の発表がある。
注目は7月30日の2Q・GDPで予想は前年比で1.3%縮小。1Qは0.8%増であった。
(6月の経済成長率は前年比1.3%、厳しい状況続く)
メキシコの公式統計機関INEGIの発表によると、6月の経済成長率は前年比1.3%増。5月から6月にかけてはわずか0.2%の上昇にとどまり、力強い回復というよりはむしろわずかな前進にとどまった。
特に米国に鉄鋼、自動車、アルミニウムを輸出する企業は、今年初めに導入された米国の新たな輸入関税の負担を痛感している。厳しい貿易協定のルールを遵守できない企業は追加関税を支払わなければならず、生産を減速または停止している企業もある。その結果、メキシコでは4月から6月にかけて13万9000人以上の正規雇用が失われ、2020年のパンデミック以来最悪の労働力減少となった。メキシコ中銀は、2025年通年で経済が小幅縮小すると予測している。