見てわかる聞いてわかる、CFD銘柄を動画で解説

動画配信期間:公開日から2週間

動画の内容をギュッと要約

日本株の上昇と調整局面

日本株は勢いよく上昇したが、その後3日間で下落。多くの投資家が失望している状況だが、株価上昇を抑制する複数の要因が存在している。

まず、日銀の利上げ待ちの状況がある。また、関税合意といっても関税が引き上げられることに変わりはなく、日本企業にとって良い話ではない。製造業分野で外需に牽引される企業が見当たらず、関税により輸出が阻害されるとリーダー企業が現れにくい状況だ。

金融政策と成長戦略の課題

アベノミクスの金融緩和と円安戦略は現在静まっており、株価を牽引する力が弱まっている。今日のFOMCと明日の日銀政策決定会合、そしてGAFA等IT企業の決算を控えて様子見ムードが強い。

時々軍需産業や下水道産業が相場を牽引することがあるが、半導体にも陰りが見え、自動車も関税の影響を受けているため、継続的な上昇は期待しにくい。減税による消費喚起や投資促進策は全く実行されておらず、具体的政策も見えてこない。

焦点は日銀がいつ利上げするかに絞られており、明日の植田日銀総裁記者会見での今後の利上げフォワードガイダンスに注目が集まる。今年も水面下でマイナス成長の日本株には浮上の起爆剤が見当たらない状況だ。

米国株市場の動向

米国株は調子が良く、ナスダックとS&P500が史上最高値を更新した。ただし欧州株に対しては出遅れ状況で、ダウは伸び悩んでいる。米中関税合意の先送りが昨日の重しとなり、ユナイテッドヘルスやボーイングなどの企業業績悪化も影響した。

経済指標では雇用動態調査が冴えず、消費者景気信頼感指数は上昇したものの「職を得るのが困難」との回答増加がネガティブ要因となった。

原油と金の市場動向

原油価格は上昇した。ただし8月3日のOPECプラスで増産決定の可能性があり、一部の国では既に増産規制逃れも行われている。FOMCで利下げ方向の発言があれば原油にも好影響となる見込みだ。

金については、日米欧関税合意により貿易摩擦激化懸念が後退し、安全資産としての需要が減少して売られたが、それほど安くなっておらず3,300ドル台を維持している。不穏な動きがあれば再び資金流入する可能性がある。

これから重要材料が次々と発表され、SNSでいかに早くニュースをキャッチするかが鍵となる展開が続く見込みだ。

外為マーケットビュー
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)
野村雅道
野村雅道氏
FX湘南投資グループ代表 1979年東京大学教養学部を卒業後、東京銀行(現三菱UFJ銀行)入行。82年ニューヨーク支店にて国際投資業務(主に中南米融資)、外貨資金業務に従事。85年プラザ合意時には本店為替資金部でチーフディーラーを務める。 87年米系銀行へ転出。外資系銀行を経て欧州系銀行外国為替部市場部長。外国為替トレーディング業務ヴァイスプレジデントチーフディーラーとして活躍。 財務省、日銀および日銀政策委員会などの金融当局との関係が深く、テレビ・ラジオ・新聞などの国際経済のコメンテイターとして活躍中。為替を中心とした国際経済、日本経済の実践的な捉え方の講演会を全国的に行っている。現在、FX湘南投資グループ代表。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。