外為どっとコム トゥデイ
(画像=外為どっとコム マネ育チャンネル)

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2025年8月8日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉

目次

▼7日(木)の為替相場
(1):豪貿易収支 予想を大幅に上回る黒字
(2):独鉱工業生産 前月分下方修正
(3):英中銀 政策金利据え置き
(4):新規失業保険申請件数 予想上回る
(5):次期FRB議長 最有力候補はウォラー理事
(6):米大統領 辞任するFRB理事の後任を指名

▼7日(木)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:7月24日安値(145.85円前後)までの下落も視野に/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

7日(木)の為替相場

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期間:7日(木)午前6時10分~8日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):豪貿易収支 予想を大幅に上回る黒字

豪6月貿易収支は53.65億豪ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(30.00億豪ドル)や前月(16.04億豪ドル)を大幅に上回った。輸出額は金や石炭類の大幅な伸びにけん引されて前月から6.0%増加した一方で、輸入額は自動車など非産業用輸送機器などの落ち込みの影響で前月から3.1%減少した。その後発表された中国7月貿易収支は982.4億ドルの黒字となり、黒字額は市場予想(1047.0億ドル)や前月(1147.7億ドル)を下回った。対米輸出は前月比で6.1%減少、前年比でも21.6%減少した。

(2):独鉱工業生産 前月分下方修正

独6月鉱工業生産は前月比-1.9%と市場予想(-0.5%)を大きく下回った。また前月分は+1.2%から-0.1%へ下方修正された。

(3):英中銀 政策金利据え置き

英中銀(BOE)は予想通りに政策金利を25bp(0.25%)引き下げて4.00%にした。金融政策委員会(MPC)で投票権を持つ9人のうち4名が金利据え置きを主張、4名が25bpの利下げ、1名が50bp利下げを支持し、いずれも過半数に届かなかった。再投票の結果、50bp利下げを支持したテイラー委員が25bp支持に回ったことで5対4で利下げが決定された。MPC28年の歴史で再投票となったのは初めてだった。議事要旨では「景気抑制的な金融政策を緩和するタイミングとペースは、根底にあるディスインフレ圧力がどの程度緩和し続けるかによる」と説明。その後の会見で、ベイリーBOE総裁は金利は依然として低下する道筋にあるとしつつ、「金利の方向性について真の不確実性がある」と述べ、「政策金利をあまりにも急激、もしくはあまりにも大幅に引き下げないことが引き続き重要」と語った。

(4):新規失業保険申請件数 予想上回る

米新規失業保険申請件数は予想(22.2万件)を上回る22.6万件となり、前週(21.9万件)から増加。また失業保険継続受給者数は197.4万人と前週から3.8万人増加し2021年11月以来の高水準となった。同時に発表された米4-6月期単位労働コスト(人件費)・速報値は前期比年率+1.6%と市場予想(+1.5%)を上回ったものの、1-3月期(+6.9%)から大幅に伸びが低下した。

(5):次期FRB議長 最有力候補はウォラー理事

「米連邦準備制度理事会(FRB)のウォラー理事はトランプ大統領の側近チームと面談し、同氏が次期FRB議長の最有力候補として浮上した」と報じられた。

(6):米大統領 辞任するFRB理事の後任を指名

トランプ米大統領は8日付で辞任するクーグラーFRB理事の後任に、2026年1月31日までの暫定理事としてミラン米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を指名すると、自身のSNSで公表した。