
総括
FX「成長見通し上方修正4.9%。追加緩和慎重。9月の元は7位、ドル6位と寄りそう」人民元見通し
(通貨11位、株価9位=上海、香港ハンセンは3位)
予想レンジ 人民元/円 20.6-21.1
(ポイント)
*何があってもドルとともに歩む人民元
*LPR4カ月連続据え置き 追加緩和に慎重
*成長見通し上方修正4.9%へ、OECD
*金融政策は国内問題に焦点、人民銀総裁
*米中首脳がTikTok巡り合意
*鉱工業生産・小売売上高が減速
*金!中国の8月末の金準備増加、中銀が10カ月連続で購入
*輸出は対米で30%減少も、東南アジアで23%増
*消費者物価、3カ月ぶりマイナス、コアは上昇
*2Q・GDPは5.2%増
(月間では人民元は月間では7位、米ドルは6位)
人民元は月間では7位、米ドルは6位。年間では人民元は10位、米ドルは11位。ドル主軸のバスケット制度の下で、ドルに寄り添って動いている。上海総合指数は年初来14.97%、香港ハンセン指数は32.2%高(金融緩和に慎重で下げ局面もある)。10年国債利回りは1.89%で月初の1.78%から上昇している。
(LPR4カ月連続据え置き)
人民銀行は22日、最優遇貸出金利(LPR)を予想通り据え置いた。据え置きは4カ月連続。1年物は3.0%、5年物は3.5%。
米中貿易摩擦の緩和や堅調な輸出、最近の株高を背景に、当局が金融緩和に慎重な姿勢を示していることを反映している。
(成長見通し上方修正4.9%へ、OECD)
OECDは23日発表した経済見通しで、2025年の世界成長率を3.2%とし、前回6月の予測の2.9%から上方修正した。
中国については、米国向けの駆け込み輸出が一巡し、財政支援が後退するに伴い今年後半には成長鈍化を見込むものの、25年の成長率は4.9%(前回4.7%)、26年は4.4%(前回4.3%)にそれぞれ上方修正した。
(金融政策は国内問題に焦点、人民銀総裁)
人民銀行の潘功勝総裁は、今後の金融政策運営について、先週、FRBが利下げしたが、中国の金融政策は国内問題に焦点を当てると述べた。
中国の金融政策は景気支援型で適度に緩和的だとした。経済状況に応じてさまざまな政策手段を用い、社会的な資金調達コストを下げるよう努力すると述べた。また金融政策はデータに基づき運営することになるとした。
テクニカル分析(人民元/円)
ボリバン2σ下限から上限へ
日足、ボリバン2σ下限から上限へ、雲の上。9月17日-24日の上昇ラインがサポート。8
月1日-9月24日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線上向き。
週足、雲中。ボリバン2σ上限あたり。8月25日週-9月15日週の上昇ラインがサポート。7月28日週-9月15日週の下降ラインが上値抵抗。5週線、20週線上向き。
月足、8月は4か月ぶり陰線。9月はここまで陽線。4-7月の上昇ラインがサポート。1月-7月の下降ラインが上値抵抗。5か月線、20か月線上向き。
年足、2024年までは5年連続陽線。2025年は陰線スタート。23年-24年の上昇ラインを下抜く。
