この記事は2025年10月9日(木)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「神田卓也氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。

2025年10月9日(木)の午前10時時点に外為どっとコム総合研究所の神田卓也さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。
現在の為替相場の傾向や相場観
昨日8日(水)の米ドル/円は約8カ月ぶりに153.00円付近まで上伸するなど、引き続き高市トレードを意識した円売りが優勢だった。
ただ、上昇ピッチは6日(月)の約2.0%、7日(火)の約1.0%、昨日8日(水)の約0.5%と徐々に鈍化。昨日8日(水)は日経平均株価の上昇も一服した。
高市氏による財政拡大や日銀の利上げ後ずれを見込んだ思惑的な株買い・円売りに一巡感が出始めたようにも見える。
自民党主導の連立交渉に不透明感がくすぶる中、高市氏がすんなりと首相に就任できるのかなど、かすかな疑念が生じているのかもしれない。
また、円安の進行によって、日銀が今月はともかく12月には利上げに踏み切るのではないかとの見方も出ており、実際に短期金利市場が織り込む日銀の年内利上げ確率は昨日8日(水)、7割程度まで持ち直した。
現在の為替相場の戦略やスタンス
本日9日(木)の米ドル/円は上昇が続くにしても、そのピッチはさらに緩やかになる公算が大きい。
上昇率が昨日8日(水)を上回らないとすれば153円台半ばが上値の目途となる。テクニカル的には一部の指標に過熱感を示すシグナルが現れている。
RSI(相対力指数)は、一般的に買われすぎとされる70%を超え、短期の9日間ベースでは75%を超えた。一旦は調整が入ることも想定しておきたいところだろう。
もっとも、今週ここまでの上昇は大手外銀の円ロング推奨取り下げなどを背景に、損失覚悟の買い戻しがけん引したと見られることから、仮に調整によって反落しても下値は限定的と見ている。昨日8日(水)安値(151.74円前後)付近はサポートになりそうだ。
▽米ドル/円 日足チャート

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。