この記事は2025年10月8日(水)に「羊飼いのFXブログ」で公開された「井口喜雄氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Who is Danny/stock.adobe.com)

2025年10月8日(水)の午後12時すぎにトレイダーズ証券の井口喜雄さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。

現在の為替相場の傾向や相場観

「高市トレード」が台頭している。

米ドル/円はあっという間に152円を突破し、前週末比の上げ幅はほぼ5円に達した。複数の大手金融機関が円買い推奨を撤回するなど、高市新総裁誕生をきっかけに円相場は新たなフェーズを迎えた可能性がある。

日銀の利上げ期待は大きく後退しており、コンセンサスは「年内見送り」へとシフトしつつある。小泉氏優勢を信じ切っていた円買い勢は、機関・個人を問わずかなりのポジション清算を余儀なくされたと思われる。

日米の口先為替介入を警戒しつつ、米ドル/円は目先の限界を探る展開が続くだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

期待感先行の円売りがどこまで続くのかが最大の焦点となる。

現状は当局口先介入も軽微であり、これを「円安容認」と見る投機筋が円売りをさらに加速させるシナリオには現実味がある。米ドル/円は新政権発足まで「青天井」とする声も聞かれ、値ごろ感を根拠とするショートは避けた方が無難だろう。

一方、リスクとしては、高市総裁がハト派路線の修正を迫られる展開を警戒したい。政局の展開次第では、円の買い戻しが台頭する可能性も念頭に置いておく必要がある。

米ドル/円は押し目買いから、予断を持たず、過熱感も意識しながら参入していきたい。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。