
総括
FX「レアアース続報、CPI上昇」トルコリラ見通し
(通貨最下位、株価10位)
予想レンジ トルコリラ/円3.3-3.8
*リラは円安で上昇。株安、金利上
*9月消費者物価、予想外に上昇
*レアアース続報あり
*トルコに膨大なレアアースの埋蔵があるとされている
*ガザ問題でも米国と協力
*今年は金利差が為替差損をかろうじて上回っている
*OECD、EBRDがトルコの成長見通しを上方修正
*リラ安の大きな要因は膨大な外貨預金
*トランプ大統領 、ロシアからの原油の購入停止を求める
*野党弾圧続く
*トルコの最低賃金労働者の70%が与党に投票しない
*野党CHPの指導部に関する判決が裁判所によって10月24日まで延期
*ロシア支援の新原発の稼働が遅れる
*格付け引き上げ、ムーディーズ
(リラは円安で上昇。株安、金利上昇)
9月消費者物価が予想に反し上昇したことで、株価指数(イスタンブール100)が下落している。先週は2.62%安。昨日は1.14%安。年間で9.1%高。
リラは円安で昨日は3.53円から3.59円へ上昇したが、対ドルでは小動き。年間で最弱であることに変わりはない。10年国債利回りは消費者物価上昇で31.34%へ上昇。
(9月消費者物価、予想外に上昇)
トルコのインフレが約1年ぶりに加速した。予想外の加速に対し、中銀が大幅利下げを続けられるかどうか懸念が広がっている。
9月の消費者物価)は前年同月比33.3%上昇と、前月の33.0%上昇から伸びが加速した。予想32.5%、前月比では、3.2%上昇。前月2.04%上昇。
私立大学の授業料やスクールバス運賃により、教育・交通サービスで価格上昇が見られた。
中銀は7月に利下げを再開し、政策金利を46%から3%引き下げ、8月には40.5%まで下げていた。
(レアアース続報)
ロシアのウルキエ社は、新興ハイテク産業における地位強化を目指し、アナトリア半島西部で新たに発見された希土類鉱床の開発に向け、米国との提携を目指している。
この潜在的な事業は、トランプ大統領とエルドアン大統領がホワイトハウスで会談し、両政府が民生用原子力エネルギー開発協定に署名した直後に浮上した。トルコとワシントンは現在、防衛システム、再生可能エネルギー技術、そして民生用電子機器に不可欠な材料であるベイリコバ化合物の精製に関する協力を検討している。
初期の検査では、ベイリコヴァ鉱石には重量比で1%を超える希土類酸化物が含まれており、商業的な採掘が実現可能なレベルであることが示唆されている。
米国との合弁事業は、精製権や技術移転をめぐる意見の相違で行き詰まったトルコと中国との以前の協定に代わるものである可能性がある。
トルコ政府は2024年10月にベイリコワ鉱区に関する覚書を北京と締結したが、中国の交渉担当者が現地での精錬を認めるのではなく、中国国内での鉱物輸送と精錬を強く求めたため、進展は鈍化した。一方、トルコ政府は開発の可能性を維持するため、カナダとスイスのパートナーとフィージビリティスタディ(実現可能性調査)を進めている。