
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年10月7日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼6日(月)の為替相場
(1):高市新総裁誕生で大幅円安
(2):仏首相辞任
(3):高市氏のブレーン語る
(4):米大統領「中型・大型トラックに関税」
▼6日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上昇に弾みが付くことも/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
6日(月)の為替相場

期間:6日(月)午前7時00分~7日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):高市新総裁誕生で大幅円安
週末の4日に行われた自民党総裁選にて高市早苗氏が選出された。高市氏は、日銀について「経済政策に関して政府と日銀が足並みをそろえなければならない」と語っていたため、日銀の追加利上げ観測が急速に後退したことで円が売られた。また、高市氏は安倍元首相によるアベノミクス路線を継承すると見られ、積極的な財政出動(成長投資)や減税による消費刺激を掲げていたことから、日本の財政悪化への懸念も円売りの一因となった。ドル/円は前週末終値から1円50銭超の円安水準で取引が開始された。その後取引が開始された日経平均株価は寄り付きで前営業日終値から約1.9%上昇し、午後には史上初めて4万8千円台に乗せた。
(2):仏首相辞任
フランスのルコルニュ首相が辞任を表明。週末にマクロン仏大統領が新内閣を指名したが、重要閣僚の大半を留任させたため、野党の反発を招いていた。フランスの政局不安が再燃したことでユーロが急落した。
(3):高市氏のブレーン語る
本田元内閣官房参与はインタビューで10月の日銀金融政策決定会合での利上げについては「さすがに難しい」と語った一方で、12月の利上げについては「マクロ経済環境によるが、今のような環境であれば0.25%上げても問題ないだろう」と述べた。また「過度な円安の進行は物価を高止まりさせてしまう」として、「150円を超えたら、やや行き過ぎだろう」との見解を示した。本田氏は高市自民党新総裁の著書で経済分野の執筆を担当し、高市氏の経済ブレーンの一人とされる。記事が配信された直後にドル/円は150.30円台から149.70円台へ一時的に上げ幅を縮小した。
(4):米大統領「中型・大型トラックに関税」
トランプ米大統領は「11月1日から中型・大型トラックに25%の関税を課す」と自身のSNSに投稿した。またトランプ氏は高市氏の総裁就任について、「日本に最初の女性首相が誕生するのは『素晴らしいニュースだ』」と語った。