
主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年10月10日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼9日(木)の為替相場
(1):MPC委員「引き続きインフレ抑制に焦点」
(2):NY連銀総裁 労働市場の減速リスクに警戒感
(3):ECB議事録公表
(4):高市総裁「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」
▼9日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:上昇ペースはさらに緩やかに/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
9日(木)の為替相場

期間:9日(木)午前6時10分~10日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):MPC委員「引き続きインフレ抑制に焦点」
英中銀(BOE)金融政策委員会(MPC)のマン委員は「高インフレそのものが家計の傷、不安定な所得、消費の伸び悩みの要因となっている。したがって、物価の安定という環境を実現するために、金融政策は引き続きインフレ抑制に焦点を当てる必要がある」と述べた。
(2):NY連銀総裁 労働市場の減速リスクに警戒感
ウィリアムズ米NY連銀総裁は、労働市場の減速リスクに警戒感を示した上で、「経済が予想通りに推移する場合は今年中の利下げを支持するが、その具体的な意味合いは、今後見極める必要がある」と語った。
(3):ECB議事録公表
欧州中銀(ECB)は9月理事会の議事録を公表。米関税措置に伴う不透明感がある中でもユーロ圏経済の先行きに楽観的な見方を示した上で、「インフレ率には上下双方に動くリスクや、幅広いシナリオがあることを考慮すると、現在の金利水準はショックへの対応に十分堅固だと考えられる」として、追加利下げに慎重な姿勢をあらためて示した。
(4):高市総裁「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」
自民党の高市総裁はテレビ番組で、首相に就任すれば直ちに経済政策を取りまとめるとした上で、それによって「行き過ぎた円安を誘発するつもりはない」と発言。また、金融政策については、「政府・日銀のアコードは直ちに見直しが必要と考えてない」「私の立場で利上げそのものについて発言すべきでない」「円安はいい面も悪い面もある」などと述べた。