主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年12月8日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼5日(金)の為替相場
(1):日銀観測報道
(2):ユーロ圏GDP 上方修正
(3):米9月PCEデフレーター 予想に一致
▼5日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:徐々に様子見ムードが強まる/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
5日(金)の為替相場
期間:5日(金)午前7時10分~6日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀観測報道
「日本銀行は、内外の経済・物価や市場に大きな変化がない限り、今月の金融政策決定会合で政策金利を0.75%に引き上げる公算が大きい。その後も利上げ継続姿勢を維持する見通しだ」と複数の関係者への取材をもとにブルームバーグが報じた。これを受けて金利市場(オーバーナイトインデックススワップ=OIS)の利上げ織り込みは92%前後まで上昇した。その後、城内成長戦略大臣は「金融政策の具体的手法は日銀に委ねられている」として政府が利上げを容認していることを示唆。その上で「日銀法4条、アコードに沿って政府と緊密に連携し適切な金融政策運営を期待している」と述べた。
(2):ユーロ圏GDP 上方修正
ユーロ圏7-9月期域内総生産(GDP)・確定値は前期比+0.3%となり、堅調な設備投資や個人消費を支えに改定値の+0.2%から上方修正された。
(3):米9月PCEデフレーター 予想に一致
米9月個人消費支出(PCE)は前月比+0.3%と市場予想に一致。同PCE物価指数(デフレーター)も前月比+0.3%、前年比+2.8%と、いずれも予想通りだった。前年比の伸び率は8月の+2.7%から小幅に加速した。一方で、食品とエネルギーを除いたコアPCEデフレーターは前年比+2.8%と予想通りに8月の+2.9%から鈍化した。同時刻に発表された米12月ミシガン大消費者信頼感指数・速報値は53.3と市場予想(52.0)を上回った。一方、消費者の1年先インフレ期待は4.1%、5-10年インフレ期待は3.2%となり、11月の4.5%、3.4%からそれぞれ低下した。