この記事は2025年12月9日(火)に「羊飼いのFXブログ」公開された「志摩力男氏の現在の相場観とFXトレード戦略」を一部編集し、転載したものです。


FXトレード戦略
(画像=Rossin/stock.adobe.com)

2025年12月9日(火)の午後14時すぎに現役トレーダーの志摩力男さんから聞いた最新の相場観と戦略を紹介する。

志摩力男
慶應義塾大学経済学部卒。1988年~1995年ゴールドマン・サックス、2006〜2008年ドイツ証券など、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任。そのあと、香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立後は世界各地のヘッジファンドや有力トレーダーと交流があり、現役トレーダーとして活躍中。

現在の為替相場の傾向や相場観

注目されている米FOMCに関してだが、多くのマーケット関係者はタカ派的な利下げが行われると見ている。今回25bpの利下げとなると、3会合連続での利下げとなるため、1月以降ペースを落とすのは自然なことだろう。

また、現在の米経済はインフレが問題であること、そして株価の水準が比較的高いことから、それほど緩和的にする必要がない、ということもいえる。

そうなると米ドル/円のリスクはダウンサイドというよりは、むしろアップサイドの方にあるかもしれない。

現在の為替相場の戦略やスタンス

植田日銀総裁が利上げを示唆したが、円の上昇はかんばしくない。高市政権になって「責任ある財政政策」を掲げているが、従来よりも拡張的な財政政策であることには変わりない。

今後は植田総裁がタカ派的になるとJGB金利が上昇し、国債市場が不安定になる。一方同氏がハト派的になれば今度は円安が進み日本経済のインフレが上昇し、結局JGB金利も上昇してしまうという袋小路に入っている。

円売りが本格的になるかは不明だが、債権市場の投機筋としては日本国債売りの絶好のチャンスだと思っているのではないだろうか。

このような環境下では、国債金利の上昇はむしろ円売り材料と捉えられるだろう。よってリスクはアップサイドだと考えている。

▽米ドル/円 日足チャート

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(画像=羊飼いのFXブログ)

※当記事は、投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
「羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。