主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2025年12月29日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼26日(金)の為替相場
(1):日銀追加利上げの観測後退で円売り
(2):ウクライナ大統領、米大統領と会談すると発表
▼26日(金)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:日銀主な意見に注目/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
26日(金)の為替相場
(1):08:30 日銀追加利上げの観測後退で円売り
東京都区部12月消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除いたコアベースで前年比+2.3%と市場予想(2.5%)を下回り前月(2.8%)から伸びが鈍化。電気、ガス、ガソリンなどエネルギー価格が低下したことが主な要因で、生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIは前年比+2.6%だった。全国CPIの先行指標と位置付けられる東京都区部CPIの鈍化によって、日銀の利上げが後ずれするとの見方から円が下落した。
(2):21:30 ウクライナ大統領、トランプ大統領と会談すると発表
ウクライナのゼレンスキー大統領はロシアとの戦争終結に向けて、28日に米国のトランプ大統領とフロリダで会談すると発表した。ロシア大統領府はこれに先立ち、ウクライナ和平案について米国と接触したことを明らかにした。欧州市場がクリスマス翌日のボクシングデーで休場とあって、これらの報道に対するユーロの反応は限定的だった。
26日(金)の株・債券・商品市場
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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:日銀主な意見に注目
26日のドル/円は約0.5%上昇して156.58円前後で取引を終えた。東京都区部12月消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことを受け、日銀の利上げ期待が後退すると円売りが先行。ロンドンなどの欧州市場が休場となる中で取引は低調だったが、その後もドル買い・円売りが優勢で、NY市場では156.73円前後まで上昇する場面もあった。本日は、日銀が8時50分に公表する「金融政策決定会合における主な意見(12月18-19日分)」に注目したい。同会合について市場は、政策金利を引き上げたものの、追加利上げに関する具体的な手掛かりを示さなかったと評価して「ハト派利上げ」と受け止めた。「主な意見」では、植田総裁が会見で踏み込まなかった中立金利の引き上げをめぐる議論がどの程度なされていたのかが見どころとなりそうだ。引き上げについて活発な意見が見られなければ円安の流れが続く可能性があろう。