主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年3月9日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼6日(金)の為替相場
(1):片山財務相 衆院予算委員会で発言
(2):米雇用統計 非農業部門雇用者数が予想外の減少
(3):クリーブランド連銀総裁「政策をかなりの期間据え置くべき」
▼6日(金)の株・債券・商品市場
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6日(金)の為替相場
期間:6日(金)午前7時10分~7日(土)午前6時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):片山財務相 衆院予算委員会で発言
片山財務相は衆院予算委員会で日本経済の現状について「賃金上昇を伴った持続的・安定的な物価上昇の実現が道半ばの状況にあり、日本経済が再びデフレに戻る見込みがないとまで言える状況には至っていない」と述べて、政府と日銀が2013年に結んだ政策協定(アコード)の改定にあらためて否定的な見解を示した。一方、日銀の氷見野副総裁は「足元の消費者物価が上昇しているという意味でインフレの状態にあると考えている」と指摘。その上で、デフレを脱却したかどうかに関しては、「政府が各種指標を踏まえて総合的に判断していくものと理解している」と述べた。
(2):米雇用統計 非農業部門雇用者数が予想外の減少
米2月雇用統計は非農業部門雇用者数が9.2万人減と市場予想(5.5万人増)に反して減少した上に失業率も4.4%に悪化(予想、前月ともに4.3%)。一方、平均時給は前年比+3.8%と市場予想を上回り前月から伸びが加速した(予想、前月ともに+3.7%)。同時刻に発表された米1月小売売上高は前月比-0.2%と市場予想(-0.3%)ほどには落ち込まなかった。自動車を除いた売上高は前月比±0.0%と予想通りだった。なお、ドルは雇用統計後に急落したが、すぐに切り返した。トランプ米大統領が「イランとの合意は無条件降伏以外にない」などとSNSに投稿したことで中東の戦争状態が長期化するとの観測が強まり原油価格が上げ幅を拡大する中、「有事のドル買い」に傾いた。NY原油先物(WTI)はこの日、2023年10月以来の92ドル台まで上昇した。
(3):クリーブランド連銀総裁「政策をかなりの期間据え置くべき」
クリーブランド連銀のハマック総裁は「インフレ低下と労働市場の一段の安定を示す証拠を確認するまで、政策をかなりの期間据え置くべきだというのが、私の基本シナリオだ」と述べた。ただ、「他のシナリオも容易に想定できるため、金利には上下両面のリスクがあるとみている」と付け加えた。その後、米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は1月雇用統計の強さは「例外だったのかもしれない」とした上で、この日の2月雇用統計について「労働市場が引き続き弱含んでいることを裏付けており、政策金利による一定の支援が必要だと確認させるものだ」と述べた。なお、17-18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて、翌7日から金融政策に関する発言が原則禁止となるブラックアウト期間に入るため、事実上これがFOMC前としては最後の当局者発言となった。