主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年3月10日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼9日(月)の為替相場
(1):原油価格が急騰
(2):日本実質賃金 13カ月ぶりのプラス
(3):G7緊急石油備蓄の共同放出を協議 報道
(4):米大統領「ほぼ完了」
▼9日(月)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:神経質な値動きが続く/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
9日(月)の為替相場
期間:9日(月)午前7時00分~10日(火)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):原油価格が急騰
前日8日にイランが米国の攻撃により死亡したハメネイ師の後継として同氏の次男であり反米保守派と知られる、モジタバ・ハメネイ師を最高指導者に選出した。 イラン紛争が想定より長期化するとの懸念から、週明けのNY原油(WTI)先物が前週末終値から大きく上昇し取引が開始。2022年7月以来となる1バレル=100ドルに乗せると、その後一時120ドル手前まで上げ幅を拡大した。原油価格の急騰を嫌気してアジアの株式市場は軒並み下落し、日経平均も一時約7.5%下落した。外国為替市場では「有事のドル買い」が優勢となり、その後、ドル/円は1月23日以来となる158.90円前後まで上昇。一方、クロス円はストレートドルの下落とドル/円の上昇の影響から方向感は出なかった。
(2):日本実質賃金 13カ月ぶりのプラス
日本1月毎月勤労統計で現金給与総額は前年比+3.0%と市場予想(+2.4%)を大幅に上回った。名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は前年比+1.4%となり、13カ月振りにプラスへ転じた。
(3):G7緊急石油備蓄の共同放出を協議 報道
英フィナンシャル・タイムズ紙が「G7、緊急石油備蓄の共同放出を協議へ」と報じると、WTI原油先物価格が上げ幅を縮小した。その後G7財務相はオンライン会合を開催し、「G7はエネルギー市場を注意深く監視し続ける」「G7は必要な措置を講じる用意がある」との見解を示す声明を公表した。もっとも、議長国を務めたフランスのレスキュール財務相は世界的な石油備蓄の緊急放出について「調整がそこまで至っていない」ことを明らかにした。
(4):米大統領「ほぼ完了」
トランプ米大統領はCBSとのインタビューでイランとの戦争が「ほぼ完了している」と発言。当初想定していた4-5週間の攻撃期間よりも「はるかに」前倒しで進んでいるとの認識を示した。この発言を受けてWTI原油先物価格は一時1バレル=81ドル台まで急落した。