主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年3月18日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼17日(火)の為替相場
(1):片山財務相 円安けん制
(2):RBA2会合連続の利上げ
(3):独ZEW予想外のマイナス
(4):イラン戦争長期化懸念
▼17日(火)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:FRBがタカ派的なら160円目指す動き/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
17日(火)の為替相場
期間:17日(火)午前6時10分~18日(水)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):片山財務相 円安けん制
片山財務相は閣議後の会見で「金融市場全般に大きな変動が生じている」とした上で、「昨日も断固としてと申し上げたが、いかなる時も万全の対応を取る」と円安をけん制した。その後、日銀の植田総裁は参院予算員会で、一時的な要因を除いた基調的な物価上昇率は目標の「2%に向けて緩やかに上昇している」との認識を改めて示し、その上で「賃金の上昇を伴う形で2%物価目標が持続的・安定的に実現するように、適切に政策を運営していく」と語った。
(2):RBA2会合連続の利上げ
豪中銀(RBA)は2会合連続の利上げを決め、政策金利を4.10%に引き上げた。声明で「インフレ率が目標を上回る状態が予想よりも長く続く重大なリスクがあると判断した」と説明。その上で、中東紛争が長期化すれば「将来のインフレ率をさらに上昇させる可能性もある」とした一方で、「(豪州の)成長率を低下させる可能性がある」とも指摘した。また、利上げが賛成5名、反対(据え置き)4名の僅差で決定したことも明らかになった。一部で政策金利の据え置き予想がされていたことから豪ドルは初動で上昇したが、声明が次回の追加利上げを示す内容ではなかったことから急速に反落した。ブロックRBA総裁はその後の会見で、票の割れは方向性ではなくタイミングを反映したものであり、追加の引き締めが必要であるという点では全ての理事会メンバーが一致したと強調。さらなるデータと中東情勢の明確化を待つため、「5月まで据え置くべきかどうかについて非常に活発な議論が行われた」と説明した。
(3):独ZEW予想外のマイナス
独3月ZEW景気期待指数は-0.5と市場予想(39.2)大幅に下回り前月(58.3)から急低下。同時に発表されたユーロ圏3月ZEW景気期待指数も-8.5と前月(39.4)から急激に落ち込んだ。中東紛争の激化に伴う物価上昇圧力を背景に、投資家心理が想定以上に悪化した。
(4):イラン戦争長期化懸念
米国家経済会議(NEC)のハセット委員長は「ホルムズ海峡のタンカー通航は、徐々に始まっている」として「イラン紛争が、数カ月ではなく数週間という短期間で終わると政権が楽観している」との見解を示した。一方で、イスラエル国防相はこの日、イランの最高安全保障委員会(SNSC)のラリジャニ事務局長がイスラエル軍の攻撃で死亡したと発表。イラン側の最高位クラスの要人であるラリジャニ氏が殺害されたことで戦争が長期化するとの懸念が出ている。