この記事は2026年4月15日に配信されたメールマガジン「アンダースロー:Key calls(経済)高圧経済の方針で構造的経済停滞からの完全脱却の動き」を一部編集し、転載したものです。
目次
アンダースロー:Key calls(経済)高圧経済の方針で構造的経済停滞からの完全脱却の動き
成長 (CY25 : 1.2%・CY26 : 0.5%・CY27:1.0%):積極財政の推進で成長を支える
2026年は、グローバルな景気減速とトランプ政権の不確実性、地政学上のリスクの下押しの中、経済対策で内需を支え、0.5%程度の潜在成長率なみの成長を維持し、構造的経済停滞からの脱却への動きを継続させる。2027年以降は、グローバルな循環的景気回復、高市政権の積極財政の推進と設備投資サイクルの上振れによる内需の拡大で、成長の上振れによる高圧経済への動きとなる。実質賃金の上昇が消費の回復につながる。名目GDPの持続的拡大によって、企業の競争がコスト削減から投資に明確に変化する。設備投資のGDP比率はなかなか到達できなかった18%を大きく上回り、消費の拡大とともに景気回復に加速感が出る。2028年は、企業の期待収益率・成長率の上振れで潜在成長率が上昇する。企業貯蓄率は正常なマイナスに戻り、構造的経済停滞を完全脱却。積極財政・緩和的金融政策の継続が必要条件で、緊縮財政への転換や利上げのスピードが速ければ、構造的経済停滞脱却の失敗のリスクになる。
物価上昇率 (CY25 : 3.0%・CY26: 1.9%・CY27: 1.7%):1%台半ばまで一時的に縮小
消費者物価指数(除く生鮮食品とエネルギー)の前年比は、まだ弱い内需とエネルギーコストの大幅な増加による購買力の低下によって、2026年後半に一時的に1%台半ばまで縮小する。政府が重視するGDPデフレーターの前年比は、交易条件の悪化によって急減速する。グローバルな循環的景気回復と内需の回復の下、設備投資と賃金を含む企業の支出が強くなり、過剰貯蓄として構造的経済停滞の原因となった企業貯蓄率のプラス幅は縮小していく。2027年以降、実質賃金の上昇による消費の回復と成長率の上振れによる高圧経済の実現で、物価上昇率は再び2%に向けて上昇幅が拡大していく。2028年には企業貯蓄率がマイナス化し、構造的経済停滞圧力を払拭し、賃金上昇の加速とインフレ期待が2%にアンカーされることで、物価目標の安定的・持続的な達成となる。日銀の拙速な利上げによって、急激な円高にならないことが前提条件。
図1:日本経済見通し
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