主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年5月22日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村勉
目次
▼21日(木)の為替相場
(1):日本貿易収支 3カ月連続で貿易黒字
(2):小枝日銀審議委員 追加利上げに前向きな姿勢示す
(3):豪雇用者数 予想外の減少
(4):仏PMI 大幅に悪化
(5):英PMI 製造業は予想を上回る
(6):米イラン 和平に向けた期待が後退
(7):米PMI 製造業が上昇
(8):米国務長官「前向きな兆候がある」
▼21日(木)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:158円台後半から159円台前半を中心とした値動き/ ▼注目の経済指標・イベント
21日(木)の為替相場
期間:21日(木)午前6時10分~22日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日本貿易収支 3カ月連続で貿易黒字
日本4月貿易収支(通関ベース)は3019億円の黒字となり、市場予想(445億円の赤字)に反して3カ月連続で貿易黒字を計上した。ただ、ホルムズ海峡封鎖の影響で原油輸入量が前年比で63.7%減少し、金額ベースでも49.9%減少したことも判明した。
(2):小枝日銀審議委員 追加利上げに前向きな姿勢示す
日銀の小枝審議委員は福岡で講演を行い、基調的なインフレ率は既に(目標の)2%ぐらいになってきているとした上で「経済・物価・金融情勢に応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことが必要だ」と述べて、追加利上げに前向きな姿勢を示した。また、午後の会見では、中東情勢の緊迫化が長引く蓋然性が高まっているとした上で、足元では「物価の上昇リスクの方が、景気後退リスクよりも大きくなっている」との認識を示した。
(3):豪雇用者数 予想外の減少
豪4月雇用統計は、失業率が4.5%に上昇(前月、予想ともに4.3%)し、新規雇用者数が1.86万人減(予想1.50万人増)となった。労働参加率は66.7%へと前月から0.1ポイント低下した。雇用情勢の悪化が懸念され、豪中銀(RBA)の利上げ期待が後退する中、豪ドル売りが強まった。
(4):仏PMI 大幅に悪化
仏5月PMI・速報値は製造業が48.9(予想52.1、前月52.8)、サービス業が42.9(予想46.7、前月46.5)と揃って大幅に悪化。その後、ドイツ5月PMI・速報値は製造業が49.9と市場予想(51.0)を下回り前月(51.4)から低下した一方、サービス業は47.8と予想(47.0)を上回って前月(46.9)から上昇した。さらにその後、ユーロ圏5月PMI・速報値は製造業が51.4、サービス業が46.4といずれも市場予想(51.8、47.8)を下回った。
(5):英PMI 製造業は予想を上回る
英5月PMI・速報値は製造業が53.7と前月と変わらずながら市場予想(53.0)を上回った。一方、同サービス業PMIは47.9と市場予想(51.7)を下回り、前月(52.7)から低下した。
(6):米イラン 和平に向けた期待が後退
ロイター通信は「イラン最高指導者が兵器級に近い濃縮ウランを国外に持ち出さないよう指示した」と報じた。トランプ米政権が戦争終結の条件のひとつとしてイランに要求している濃縮ウランの米国移送を拒否したとの見方から和平に向けた期待が後退した。
(7):米PMI 製造業が上昇
米5月PMI・速報値は製造業が55.3と市場予想(53.8)に反して前月(54.5)から上昇。一方、サービス業は50.9と市場予想(51.2)を下回り、前月(51.0)から小幅に低下した。これより前に発表された米新規失業保険申請件数は20.9万件と市場予想(21.0万件)をわずかに下回った。4週平均の申請件数は20.3万件となり、前週時点の20.4万件から小幅に減少した。
(8):米国務長官「前向きな兆候がある」
「パキスタンの仲介により、米イラン合意の最終草案がまとまり、数時間以内に発表される見込み」とする観測報道が伝わるとドルが反落。NY原油(WTI)先物は下落に転じ、米国株は上昇に転じた。これより前には、英FT紙がルビオ米国務長官はイランとの合意について「前向きな兆候がある」と述べたと伝えていた。