主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年6月4日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼3日(水)の為替相場
(1):日銀総裁「しっかりと議論する必要」
(2):イラン外相「具体的な進展は得られていない」
(3):ADP全国雇用者数 予想を上回る
(4):ISM非製造業景況指数 予想以上に上昇
(5):ベージュブック公表
▼3日(水)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:緩やかに続伸すると予想/ ▼注目の経済指標・イベント
3日(水)の為替相場
期間:3日(水)午前6時10分~4日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日銀総裁「しっかりと議論する必要」
植田日銀総裁は「一時的な変動要因を除いた基調的な物価上昇率も徐々に高まっていき、今年度後半から来年度にかけて『物価安定の目標』である2%と概ね整合的な水準になる」と述べ、中東情勢が不透明な状況でも、経済の下振れリスクに比べ、物価の上振れリスクが高まると判断される場合には「利上げの是非についてしっかりと議論する必要がある」との見解を示した。 なおこれより前に、高市首相は参院本会議の答弁で、「投機を含む実需に基づかない取引が為替相場に大きな影響」として、「為替については必要に応じ、いつでも適切に対応する」と発言した。
(2):イラン外相「具体的な進展は得られていない」
トランプ米大統領は「イランとの取引に取り組んでいる」として、「イランが核兵器を保有しないことに同意した」と語った。その後、イスラエルのネタニヤフ首相は「イランは常に嘘をつき、常に不正を働く」との見解を示し、「我々はヒズボラを武装解除し、レバノンを非武装化しなければならない」と語った。一方、イランのアラグチ外相はその後、「イランと米国の意思疎通は途絶えていないものの、交渉で具体的な進展は得られていない」との見解を示した。
(3):ADP全国雇用者数 予想を上回る
米5月ADP全国雇用者数は12.2万人増と市場予想(12.0万人増)を上回り、2025年1月以来となる大幅な伸びだった。前回4月分は10.5万人増へ10.9万人増から下方修正された。
(4):ISM非製造業景況指数 予想以上に上昇
米5月ISM非製造業景況指数は54.5と市場予想(53.8)以上に前月(53.6)から上昇した。構成指数ではイラン戦争の影響による価格上昇や供給不足を見越して企業が発注を前倒しにしたことで、新規注文が57.3と前月(53.5)から大幅に上昇し、在庫も前月(53.1)から62.5へと急上昇した。また仕入れ価格は71.3と市場予想(72.3)こそ下回ったものの、2022年8月以来の高水準となった。
(5):ベージュブック公表
米連邦準備制度理事会(FRB)は地区連銀経済報告(ベージュブック)を公表。「米経済活動は12地区のうち10地区で僅かから緩やかなペースで拡大した。1地区ではわずかに縮小、1地区では横ばいと報告された」と記した。物価については「全体的に中程度から強いペースで上昇し、ほとんどの地区で前回の報告よりも高いインフレ率が報告された」として、「いくつかの地区で消費者の不安や、燃料価格が家計に与える影響への懸念が指摘された」と報告した。