主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2026年6月18日8時30分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
目次
▼17日(水)の為替相場
(1):日本4カ月ぶりの貿易赤字
(2):英CPIは前月と同じ伸び率
(3):米小売売上高 予想を上回る
(4):FOMC 全会一致で金利据え置き決定
(5):FRB議長「インフレ目標へのコミットメントは強く、明確」
▼17日(水)の株・債券・商品市場
▼外為注文情報/ ▼本日の予想レンジ/ ▼ドル/円の見通し:161円台への上伸が視野に入った/ ▼注目の経済指標・イベント
17日(水)の為替相場
期間:17日(水)午前6時10分~18日(木)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):日本4カ月ぶりの貿易赤字
日本5月貿易収支は3786億円の赤字となり4カ月ぶりの赤字を計上した(予想5476億円の赤字)。原油などの輸入コストの高まりが赤字の主な要因となったが、輸出額は9カ月連続で前年同月と比べ増加した。
(2):英CPIは前月と同じ伸び率
英5月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.8%と市場予想(+3.0%)を下回り、前月と同じ伸び率となった。食品やエネルギーを除いたコアCPIは+2.6%と予想(+2.7%)こそ下回ったものの、前月(+2.5%)から伸びが加速した。英中銀(BOE)が重視するサービスCPIは+3.7%と前月(+3.2%)から伸びが加速した(予想+3.6%)。
(3):米小売売上高 予想を上回る
米5月小売売上高は前月比+0.9%、自動車を除く売上高は+0.8%といずれも市場予想(ともに+0.6%)を上回った。また、自動車、ガソリン、建材、食品サービスを除いたコア売上高は+0.7%と予想(+0.4%)を上回った。
(4):FOMC 全会一致で金利据え置き決定
米連邦公開市場委員会(FOMC)は政策金利を3.50-3.75%に据え置いた。据え置きは4会合連続で、全会一致での決定だった。ウォーシュ連邦準備制度理事会(FRB)議長就任後初のFOMCとなったが、声明文が大幅に簡素化され、フォワードガイダンスが廃止された。同時に公表した経済・金利見通しでは、2026年末の個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)見通しを、前回(3月時点)の前年比+2.7%から+3.6%へ上方修正した一方で、国内総生産(GDP)成長率見通しは2.4%から2.2%へ引き下げた。また、政策金利予測(ドットチャート)では、18名中9名が2026年末までに1回以上の利上げが必要になると予想し、3月時点の1回利下げ予測から上方修正された。なお、ウォーシュFRB議長は「自身の予測(ドット)を提出することは政策運営において有益ではない」と予測を提出しなかったことを後の会見で明らかにした。
(5):FRB議長「インフレ目標へのコミットメントは強く、明確」
ウォーシュFRB議長は、FOMC後の会見で「2%のインフレはFRBの長年の目標で、目標まで見直す理由はない」として、「インフレ2%目標へのコミットメントは強く、全会一致かつ明確」と語った。このほか、「金融政策に関し、5分野の作業部会(タスクフォース)を設置する」として、コミュニケーション、バランスシート、データソース、生産性と雇用、FRBのインフレ枠組みの5分野について検証することを明らかにした。また、「データに関するタスクフォースから公的統計の改善に関する提言があれば、柔軟に検討する」としたほか、ドットチャートのあり方についても「タスクフォースが取り組む」との見解を示した。