25日のギリシャ総選挙どうなる…EU離脱ならリーマン以上の金融不安

欧州の投資家たちは、経済の先行きに対する懸念を強めている。というのも、今月25日にギリシャの総選挙が予定されており、EU(欧州連合)からの離脱についてギリシャ国民の判断が示されるからだ。

そんな中、ドイツのメルケル首相は、「ギリシャは過去数年、欧州諸国と合意した財政再建に注力してきており今後もこの流れが継続すると見込んでいる」と述べ、EU離脱の可能性について否定的な考えを示している。厳しい緊縮財政をしてきたことを今になって無駄にするつもりなのかとの政治的な牽制とも言えるが、EUからの支援なしで再建することは難しいことなので、EU離脱に関し否定的な見方も多い。


ギリシャのEU離脱の見方も

とはいえ、ギリシャがEUから離脱することになれば、経済に大きな影響を及ぼすことは間違いない。そこで、ギリシャがEUから本当に離脱するのか検討したい。

ギリシャがEUからの離脱するのではないかとの憶測が飛んでいるのは、EUに対するギリシャ国民の不満がある。ギリシャでは、EUからの財政支援と引き替えに、公務員削減や年金減額、増税などの緊縮策が課されている。その結果、ギリシャ国民は、厳しい緊縮財政に疲れてきており、財政緊縮策を批判する野党・急進左派連合の支持が上昇しているのである。もし、同党が連立を組むなどして政権の一翼を握った場合、EUの離脱もありうるのではないかという見方だ。