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中国の日刊経済紙第一財経日報は1月7日、中国の佳兆業集団がオフショア市場で発行したドル建て社債の利払いができなかったと報じた。

同社は1999年に設立され、2009年香港株式市場に上場。深センを地盤とする珠江デルタ地帯や重慶、四川、環渤海地域で不動産開発事業を行うデベロッパーで、中高級の大型住宅や複合商業施設の開発を手掛けている。


債務不履行から既に売買停止、危機的な財務状況へ

2013年12月期には、総負債額が660億4900万ドルに達し、2014年5月には社債を4億ドル発行。その後、英国金融大手のHSBC(香港上海滙豊銀行)の4億香港ドルの返済ができず、中国の債券市場で今年初の債務不履行となった。

さらに、13日付の同紙では、1月8日が返済期限となる米ドル建て社債2,600万ドルの利払いができなかったとも報じており、HSBCの4億香港ドル返済不能の後に再び起こった不履行となる。利払いができなかったのは、2013年1月に発行した7年の社債で、年利率は10.25%。30日の猶予期間があるものの、この社債の利息が支払われなければ、7億元に近い人民元預金が凍結されることになる。

1月12日の深夜に佳兆業集団が発表した財務状況は危機的なものだった。同日までに、すでに19の金融機関が、資産の一部にあたる約6.73億元の預金の凍結を発表。適切に処理することが不可能であれば、さらなる債務危機を誘発する可能性があると、複数の銀行筋は述べている。

なお、2014年中国不動産開発企業ランキング首位となった、中国最大の不動産開発会社の万科企業は、佳兆業集団に対し提携契約の解消に加え、すでに支払い済みである12億元の返金を求める見通しだ。

佳兆業集団の株取引は、債務不履行が原因となり、既に2014年12月29日から売買停止となっている。同社の郭英成主席は2014年12月31日付で辞任。この人事が融資契約で定められていた即時弁済の条件に抵触したため、HSBCから4億香港ドルに上るタームローンの即時弁済を求められたものの、弁済はできなかった。その後も、幹部の辞任が続いているほか、深セン市が同社開発物件の販売を一時中止したことで、不透明感が広がっていた。

同社の発表によると、2014年9月の不動産販売額(契約ベース)は、前年同期比108.9%増の43.59億元、販売面積は114.6%増の48.3万平方メートルだった。一平方メートル当たりの平均価格は9025元で、前年同期を2.7%下回った。