日本郵政
(写真=Getty Images)

物流業界で世界第3位の米フェデックスがオランダのTNTエクスプレス(以下、TNT)買収交渉を行っていることが明らかになり、ここ数年ドイツポスト、米UPS、フェデックスの3強体制が確立して以降、比較的落ち着きを見せていた国際物流業界のM&A競争に再燃の火蓋が切って落とされそうな様相となってきている。


TNTはもともとUPSによる買収が失敗に終わった企業

TNTといえば2012年にUPSによる買収が合意に至ったが、統合によるシェアが独占的になりすぎ、公正競争を阻害するという理由から結局欧州委員会の承認が降りずにいったんご破算になった案件である。通常ならば今回も同様の判断が下される可能性が高いものと考えられるが、フェデックスはあえてTNTの航空貨物部門を売却して切り離すことでシェアを引き下げる予定だ。これが認められれば合併が承認される運びとなる。


インターネットの小売利用者拡大が小口配送のグローバル化を加速

昨年の米国の感謝祭明けの消費動向を見ても明らかだが、店舗のビジネスから多くの小売販売がネットを通じたオンライン販売にシフトしつつあることがわかる。ひとつは全米などでは即日配送にほぼ送料のかからない仕組みを打ち出しているECプレーヤーが揃い始めたことがこの動きの大きな理由となっている。

欧州でも同じような動きが出始めており、アジア圏の比較的小さな国であってもリアルビジネスからネットへと小売りの売買が移動しはじめていることが物流のさらなるグローバルインテグレーションを加速させる市場状況となってきているのだ。

特に英語圏では、米国のサイトを見て欧州から注文が来るなど、ネットの特性を活かした国を超えるECビジネスの増加が顕著になってきている。もはやグローバルレベルでの細密な物流ネットワークの構築は国際物流業界で生き残るためには必要不可欠になろうとしている。