私はかつて師匠に、「株は一旦上がりはじめたら数年それが続く。初めと終わりさえしっかり対応していればいいんで、その間は寝ていろ。それができなきゃ旅行にでも行っていろ」よくこう言われた。市場の変化に敏感に対応していたのに、肝心な成果はさほど上がっていなかったからだ。もちろんどんな銘柄でも持ち続けた方がよい、とはならない。この点をどうするか。

やはり企業のファンダメンタルズ(基礎的条件)を重視する。これになる。そんなことは株の基本じゃないか。そして実際その通りにしているけど、思わしい成果は上がっていない。こんな反論が聞こえて来そうだが、日経平均やTOPIX、さらにはJPX日経400などの主要指数が上向き続けていることは、主力株を中心にファンダメンタルズが重視されていて、それらが上昇し続けていることを意味している。こういうことになる。

特に大事なのは、JPX日経400に採用されている400銘柄の上昇力の強さだ。全部が上がっているわけではないものの、堅調な値動きを続けている銘柄が多い。ROE(自己資本利益率)を基準にして選ばれた東京市場を代表する400銘柄だけにファンダメンタルズも優れた銘柄が多い。実際の株価もそれに見合う動きをしていると見てよい。