好調なスマートフォンゲーム業界

一方で、スマートフォンゲームを中心に、明るい展望も見える。任天堂が苦戦を強いられているのを尻目に、「パズル&ドラゴンズ」のガンホー・オンライン・テンターテイメントや、「モンスターストライク」のミクシィ、「クイズRPG魔法使いと黒猫のウィズ」のコロプラといったスマートフォンを利用したソーシャルゲームを運営する会社の業績はまだまだ好調だ。
こうしたスマートフォンを使ったゲームに任天堂が進出すれば、業績は回復すると予想する声も多い。

任天堂はガンホーと手を組み4月から「パズルアンドドラゴンズ スーパーマリオブラザーズエディション」を発売する。これはスマートフォン上でのゲームではなく、任天堂の3DSで遊ぶゲームだ。一方で、スマートフォン用に新たにゲームを開発するのではなく、任天堂が保有する既存のゲームソフトをスマートフォン上で発売するという方法もある。

しかし、そもそも任天堂はWiiUや3DSといったゲーム機を売ることで利益を上げてきた。スマートフォン用のゲームを発売すれば自社ゲーム機の販売に与える影響も大きいだろう。しかし、ガンホーとの提携では、3DSでガンホーのゲームに親しみを受けた子供たちが将来スマートフォンを持つようになり、今度はスマートフォンでガンホーのゲームを遊ぶようになる。今回の提携は、長期的には任天堂というよりもガンホーにメリットが大きい提携だろう。


今後はスマホゲームがハード機でも

ガンホーは、「LET IT DIE」というサバイバルアクションゲームの提供を予定している。このゲームを遊べるのはソニーのPlayStation4だ。今では、スマートフォンゲームを開発する会社が従来型のハード機で遊べるゲームを提供しつつある。これからはこういう流れが活発になるだろう。

これまで任天堂は頑なにスマートフォンへのゲームの提供に踏み出さなかった。しかし、これからはスマートフォンゲームと対抗するためにもスマートフォンへのゲームに進出せざるを得ない状況になる可能性もある。

任天堂の業績回復は始まったばかりだ。これからどのような戦略を取るか注目していきたい。

(ZUU online 編集部)

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