株式会社GRAアグリプラットフォーム(親会社GRA)

http://www.gra-inc.jp/

株式会社GRAアグリプラットフォームは、親会社である株式会社GRAの新規事業である「新規就農者支援事業」を行うために設立されました。GRAは2011年3月に発生した東日本大震災の被災地の一つである宮城県山元町で、名産物のイチゴの復興支援を行うために創業されました。ミガキイチゴというブランドのイチゴを生み出し、イチゴの加工商品なども開発・販売しています。「10年100社10,000人の雇用機会を創出します」をミッションとしていて、GRAアグリプラットフォームではこのミッションを実現すべく、新規就農者や企業に対して、参入の検討からイチゴの栽培設備の設計・導入、栽培、収穫物の買い取りまでの包括的な営農支援サービスを提供します。最先端の農業技術とICT技術を組み合わせたノウハウを提供して新規就農者や企業の参入を促進し、新たな雇用、産業の創出を目指しています。

代表の岩佐氏は宮城県山元町で生まれ育ち、24歳のときに東京でITコンサルティングの株式会社ズノウを設立しました。2011年の東日本大震災を機に、生まれ故郷の復興を行うためにGRAを設立しました。なお働く時間のほぼすべてをGRAに費やしていて、ズノウの経営はナンバー2に任せているとのことです。

今回の資金調達額は5億2,000万円(上限)で、産業革新機構、日本電気、JA三井リース、GRAに対する第三者割当増資によるものです。資金使途としては、新規就農者の支援事業の展開、システム開発とのことです。

東日本大震災で山元町は700名もの貴い命を失いました。人口の割合としては4%を超え、5番目の高さです。震災によって新たな使命感を燃やし立ち上がった人は大勢いますが、岩佐氏もその一人です。変わり果てた生まれ故郷を見て復興支援を決意したとのことでした。今後も応援していきたいものです。

資金調達状況(公表年月、調達金額、調達先)

2015年3月 上限5億2,000万円 産業革新機構、日本電気、JA三井リース、GRA

公表日:3月16日
調達金額:上限5億2,000万円
資本金:非公表
設立:2014年3月
代表者:代表 岩佐大輝
本社:宮城県亘理郡山元町山寺字桜堤47
事業内容:イチゴの営農支援パッケージの開発・生産・販売・保守サービス

株式会社アルテックジャパン

http://www.artec-japan.co.jp/

株式会社アルテックジャパンは、主に多店舗展開している企業に対してクラウドコンピューティングの技術を使い販売促進に関する総合的な管理プラットフォーム「SPinno」を提供しています。具体的には、販促物の発注管理やデザイン管理、さらには景品表示法などの法令遵守や禁止文言のチェックといった、コンプライアンス管理も可能です。

代表の松原氏は高校卒業後に語学専門学校に入学し中国語を学びました。卒業後は貿易商社に入社、4年ほど勤務した後に印刷会社に転職しました。そして34歳のときに有限会社アルテック(現アルテックジャパン)を設立し、印刷会社で経験を積んだセールスプロモーションの会社としてスタートしました。当初は店頭に並べるポップやのぼりの製作・販売を行ってきましたが、2013年にクラウドプラットフォーム事業を開始してベンチャーキャピタルから資金調達を行い、一気に成長を加速させる計画です。

今回の資金調達額は3億5,000万円で、グロービス・キャピタル・パートナーズおよび大和企業投資がそれぞれ運営するファンドに対する第三者割当増資によるものです。資金使途としては、経営基盤の強化、クラウドプラットフォーム事業の強化とのことです。

これまで紹介してきた企業の経営者は若い年齢層が多く、社歴も短い企業が多かったですが、松原氏は51歳と比較的年齢が高く、創業から15年経っています。ベテラン経営者ということで応援していきたいです。

資金調達状況(公表年月、調達金額、調達先)

2015年3月 3億5,000万円 グロービス・キャピタル・パートナーズ、大和企業投資

公表日:3月17日
調達金額:3億5,000万円
資本金:2億958万円
設立:2009年4月(創業2001年1月)
代表者:代表取締役CEO 松原秀樹
本社:東京都台東区松が谷1-3-5JPR上野イーストビルG1F
事業内容:クラウドプラットフォーム事業、プロモーショナルマーケティング事業、デジタルマーケティング事業