MRJ
(写真=三菱航空機HPより)

第2次世界大戦の終結以来、日本の航空機産業にとっては冬の時代だったが、明るい未来が見えてきたのかもしれない。

日の丸飛行機にとっての「夜明け」といえそうな契機が目前に迫りつつある。三菱重工業 <7011> 傘下の三菱航空機が10月後半にも予定している、国産小型ジェット旅客機・MRJ(Mitsubishi Regional Jet)の初飛行計画がそれだ。


実現すれば画期的な10月後半のMRJ初飛行

三菱航空機はこのほど、MRJの初飛行についての記者会見を実施し、初飛行の計画を公表。10月後半に実施する予定を明らかするとともに、MRJがその際に約1時間にわたって東海地方の空を舞うことが明らかになった。

同社ウェブサイトによれば、初飛行は名古屋空港周辺で行われるとされており、インターネット上では日本海ないしは玄界灘上空を飛行するのではないかという見方も出ている。

ただ、MRJ初飛行の実施に向けて、懸念がまったくないわけではない。今回の初飛行の予定も延期される可能性もまだあるからだ。初飛行はもともと、今年4-6月期の半ば、5月に実施される予定だったものの、延期された経緯がある。

つまり、三菱航空機がこのほど明らかにしたMRJ初飛行についても延期となる可能性もあり、最後まで油断できそうにないのだ。三菱航空機は「9月末を目途に初飛行を実施する週を公表し、初飛行実施の1日前に翌日に実施する旨を公表する」としており、趨勢を慎重に見守る必要がありそうだ。