富士フイルムは29日、日本で創薬支援向けiPS細胞ビジネスを展開するため、iPS細胞由来分化細胞の開発・製造・販売を担う会社「セルラー・ダイナミクス・インターナショナル・ジャパン」(以下、CDJ社)を10月1日付けで設立すると発表した。

CDJ社はまず、富士フイルムグループの米国CDI社が製造した、創薬支援向けiPS細胞由来分化細胞を輸入し、国内の大学や研究機関、企業などに販売する。

新薬の開発では現在、候補薬の有効性と安全性の確認のため、動物試験が行われ、その後ヒトでの臨床試験が実施されている。しかし、動物試験で成功しても、ヒトでの臨床試験段階で開発が中止になることが多く、臨床試験前にヒトの細胞を用いて有効性や安全性を確認したいというニーズが高まっており、ヒトのiPS細胞を創薬に応用する動きが世界的に始まっている。

今回、富士フイルムは、国内にCDJ社を設立し、同社を通じてCDI社が製造しているiPS細胞由来分化細胞やオーダーメイド型iPS細胞由来分化細胞を提供する。CDJ社は今後、国家戦略特区および国際戦略総合特区に指定されている殿町地区(神奈川県)に製造・研究開発拠点を設ける計画で、ユーザーからの品質などに対するニーズを把握し、大学や研究機関、企業などと積極的に共同研究に取り組みながら、化合物探索から疾病研究、薬剤の評価など創薬支援分野へ貢献するiPS細胞由来分化細胞の開発を進める。 (ZUU online 編集部)

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