二極化する投資のイメージ

前回の記事 と合わせてここまで、退職準備額には投資に対する意識の違いが関係していることを解説してきた。ところでこの「投資に対する意識」に関してだが、投資に対するイメージを聞かれたら次のうちどれを選ぶだろうか。

「怖い」「損失」「ギャンブル」「リスク」「明るい」「もうけ」「楽しい」「前向き」

今回のアンケート結果では、DC加入者はこのうちポジティブなイメージ(「明るい」「もうけ」「楽しい」「前向き」)と答えた人が相対的に多く、非加入者は逆にネガティブなイメージ(「怖い」「損失」「ギャンブル」)と答えた人が多かった。これはある意味当然とも思える結果である。不思議なのはDCの加入、非加入に問わず、ポジティブなイメージ、ネガティブなイメージの両方がこの5年間で増えており、いわば投資に対するイメージの二極化が進んでいた点である。(※ここでは「リスク」はポジティブ、ネガティブどちらでもない中間層ととらえている)

2010年からの5年間といえば、アベノミクスで株高が進んだ時期とも重なる。株高によって株式投資で成功したという人の声が増え、ポジティブなイメージの拡大につながった可能性はあるだろう。一方、なぜ同時にネガティブなイメージも広がったのだろうか。野尻所長は「正直なところ正解を見つけきれていない」とした上で、「もしあるとすれば、高値警戒感から投資を避けようと考える人が増えている傾向はあるので、その辺りが影響しているのかもしれない」という。

加入者、企業側いずれにもメリットの大きいDCは今後、ますます加入者が増えることが予想される。さらに今後は対象者が主婦や公務員などにも拡大される法改正が予定されており、早ければ2016年4月にも施行される見込みである。まだ加入していない人は、豊かな老後のライフスタイルを実現するためにもあらためて制度を確認してみてはいかがだろう。(ZUU online 編集部)

【編集部のオススメ記事】
「信用経済」という新たな尺度 あなたの信用力はどれくらい?(PR)
資産2億円超の億り人が明かす「伸びない投資家」の特徴とは?
会社で「食事」を手間なく、おいしく出す方法(PR)
年収で選ぶ「住まい」 気をつけたい5つのポイント
元野村證券「伝説の営業マン」が明かす 「富裕層開拓」3つの極意(PR)