現金商売がコインランドリーのうまみ

オーナーにとってのメリットは、コインランドリーは現金商売であるということだ。代金回収も機械が行うため、常駐の人件費がかかることはほとんどなく、顧客からの代金の未回収は故障がない限りあり得ない。

クリーニング業界がその規模を縮小している背景には、クリーニング代の節約やオフィスファッションのカジュアル化がある。その反面、コインランドリーは数を増やし続けている。クリーニング店よりもコストが安く高機能なコインランドリーの洗濯機で布団等の大物やおしゃれ着を洗濯するケースが増えてきている。景気の不安定さと節約志向がかえってコインランドリーの追い風となっているのである。

土地をコインパーキングやアパートにするオーナーもいたが

コインランドリー経営は、遊休地を有効活用したいという、副業的なオーナーが多いことで知られている。社会問題となっている「空き家」に通じる問題であるが、所有する土地を「空き地」にしてしまうと、建物がある時と比べて固定資産税はなんと6倍、都市計画税においては3倍も課税されてしまうのである。

かつてコインパーキングも遊休地を所有するオーナーに人気があったが、立地を選び、ある程度広さが必要となる。さらには自動車を持つ世帯も今後増えるとは思えず、将来にわたって伸び続けるビジネスとは思えない。

以前は、土地活用の一般的な手法は、土地を担保に融資を受けてアパートを建設して賃貸経営するといったものだった。しかし賃貸住宅は立地をかなり選ぶし、一人暮らし用のアパート・マンションなどは長期でみてニーズが低くなることも予想される。さらには数十の部屋がある建物を建てるという投資、リスクが必要となる。