ティム・クック
(写真=Thinkstock/Getty Images)

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』で車型タイムマシン、デロリアンが目指した先は2015年。残念ながらいまだ本物のデロリアンは開発されていないようだが、「自動車業界に巨大な変化が訪れているようだ」と自信たっぷりな様子を見せているのは、Appleのティム・クックCEOだ。米投資銀行は「Apple Car」の価格を5万5000ドル(約660万円)と見込んでいる。


「iPhoneで体験できることを車の中でも実現したい」

米カリフォルニア州で開催された国際ハイテク会議2015 WSJD Liveでのインタビューに応じたクックCEOは、以前から噂になっている電気自動車「Apple Car」の開発について、慎重に言葉を選びながら「将来的にはソフトウェアが車の重要な構成部分になるだろう」とコメントするのみに留めた。

しかしAppleが競争相手に先をこされる前に自動車業界への参入を目論んでいることは明白で、「近い将来、iPhoneで体験できることを車の中でも実現したいと思っている」などと抽象的な表現を用いる一方で、ロボットカーや電気自動車が1世紀以上にわたる車の歴史を変えたことも指摘し、Appleも歴史の新たな1ページに加わるという意気込みを見せた。


世界的な販売は2020年、価格は660万円と推測

このインタビューの2日後、英テレグラフ紙は「プロジェクト・タイタン」というコードネームで進められてきたApple Carの開発が、開発スタッフをこれまでの3倍にあたる1800人に増やすなど、かなりの勢いで進んでいることを報じた。

複数のメディアの報道では、Apple Carの納期は2019年とされているが、英テレグラフ紙は「納期」が必ずしも発売日を意味するわけではなく、初回出荷分は米市場に限定される可能性が高いため、他国での販売は2020年に持ちこされるという見方をしている。

米投資銀行ジェフリーズ・アンド・カンパニーのテクノロジー・アナリストが発表した69ページにわたるレポートによると、価格はテスラモデルSよりもはるかに低い5万5000ドル(約660万円)前後と見込まれている。

自動運転機能搭載という点では同時期に発売が噂されている「Google Car」と同じだが、Google Carがペダルもハンドルも装備していない全自動運転仕様だといわれているのに対し、「Appleは完全自動にする意思はない」と米ウォール・ストリート・ジャーナルは報じている。

またカーナビとiPhoneの機能をドッキングさせたCarPlayが、様々な車種に対応できるような工夫がなされているように、互換テクノロジーを重視した“未来の車”になるのは確実なようだ。


イーロン・マスク氏 「(Apple carの開発チームは)テスラの墓場」

既に米サンフランシスコ州で自動運転車の規制について協議するほか、昨年はメルセデス・ベンツでリサーチと開発に携わってきたジョナサン・ユングビルト氏を、そして最近では元テスラの従業員を雇い入れたApple。既に「電気自動車のリーダー」としての地位を確立した余裕からか、テスラのイーロン・マスクCEOはこうしたAppleの動きを露にもかけない態度を示しており、Apple carの開発チームを「テスラの墓場」と小馬鹿にしている。

しかしApple CarとGoogle Carが市場に出そろった時、果たしてマスクCEOは同じ台詞を口にできるのだろうか。 (ZUU online 編集部)

【関連記事】
・激化するコーヒー競争の中で「コメダ珈琲」が快進撃する理由
・11月4日上場へ!日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命の上場を徹底解剖
・日本人大富豪ランキング トップ20の顔ぶれはこれだ!
・日経新聞/日経MJから、四季報まで全てネットで閲覧可?その意外な方法とは
・証券業界に革命?「独立系ファイナンシャルアドバイザー(IFA)」に注目が集まる理由