ドイツ銀行
(写真=Thinkstock/Getty Images)

深刻な住宅不足を背景に異常な勢いで高騰を続けるロンドンの土地価格。底なしの住宅難に一部が嬉々とし、一部が煮え湯を飲まざるを得ない中、ドイツ銀行のエコノミスト、サヒール・マハタニ氏は「2015年を峠に価格が下落する」と過去30年続いている土地バブルの崩壊を予告した。


住宅所有者にとっては「歓迎できない」

ドイツ銀行が発行しているレポート誌『Konzepts』の最新号で、マハタニ氏は「利率の上昇」「イギリス銀行による市場のかき回し」「住宅問題への政治的介入の強まり」をバブルの頂点に達した兆候として挙げ、「ロンドンの住宅市場にとって来年からの30年間は過去30年間ほど喜ばしくないものとなるだろう」と分析。

海外の不動産投資家による「買い上げ」がロンドンの土地バブルを引き起こしたという意見が多い中、「需要と供給のアンバランス」を最たる理由にあげている。


平均住宅価格は平均所得の13倍

英国民統計局(CSO)の調査によると、英国では過去1年間で土地価格が平均5.7%上昇。2年前と比較すると100万ポンド(約1億8602万円)を超える物件がロンドンの再中心地では17.5% 、それ以外では21.3%増加している。

現在ロンドンの住宅価格は平均51万3000ポンド(約9543万円)と、平均年収(27万7000ポンド/約5153万円)の2倍といわれているが、保守党は実際の数字を所得の13倍と見積もっており、まさに「裕福層のみが存続可能な都市」に変化を遂げつつある。

しかしマハタニ氏は「住宅価格が手の届かないほど上昇すればするほど、利益の収穫が遅くなる」と指摘、家の購入を望んでいる層の反発心が増大するとの懸念を示している。