従来の決済法をしのぐ勢いで急成長中のオルタナティブ決済の波に押され、銀行を含む決済代行業者が窮地に立たされている。国際銀行間通信協会(SWIFT)は加盟銀行と提携して、現在の決済システムの大幅改善を図ることを明らかにした。


次世代ペイメントが仲介業者の脅威に

1973年の設立以来、金融通信業界を牛耳ってきたSWIFTだが、スタートアップによるテクノロジー改革が本格化した現在、「老舗」という看板の上にあぐらをかいてはいられなくなった。

ブロックチェーンを始めとする「仲介業者不要のスピーディーで安全な次世代ペイメント」の出現が、従来の金融機関の脅威となっているのは明白だ。

英ペイメント・サービス会社Worldpay(ワールドペイ)の最新リサーチによると、オンラインショッピングではついにオルタナティブ決済がクレジット決済を上回り、今後も需要が伸びることが予想されているため、既に多くの銀行が次世代ペイメントへの移行に着手、あるいは視野に入れたアプローチをしている。


B2B重視の新サービスで同日決済やトラッキングが可能に

こうした現状の打開策として、SWIFTはクロスボーダー・ペイメントのスピードや確実性の改善に取り組み、加盟銀行と提携して2016年初頭にはB2Bに重点を置いたペイメント・サービスの提供を開始する予定である。

新サービスでは同日決済やペイメント・トラッキングが可能となり、手数料やトランザクションに関する情報もより詳しく開示されるようになるという。

SWIFTのゴットフリート・レイブラントCEOは、従来のバンキング・サービスの「確立された決済法」という最大の強みをさらに強化させることで、スタートアップ勢に負けない「本当の利益を消費者に提供できる」と、老舗ブランドの旗を高く掲げる構えを見せている。 (ZUU online 編集部)

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