米JPモルガン・チェース法人投資部門のダニエル・ピントCEOは、来年もテクノロジー分野への大型投資を継続し、独自の最新プラットフォームの開発計画に期待している。英誌が公開した社内メモの中で、ピントCEOは来年の最優先事項を「ブロックチェーン、ビックデータ、ロボット・アドバイザーなどを含めたテクノロジー強化」としており、開発チームに何らかの革命的なプラットフォームの開発を要請している。
今年に引き続き90億ドル(約1兆976億円)の投資を行う意思を明らかにし、現在までの開発チームの貢献度を称賛したうえで、来年はさらなるテクノロジーの発展に期待している旨を明らかにした。
ピントCEO「幅広いテクノロジーの発展を目指す」
3885億円を投じて独自の仮想通貨(SETL coin)まで完成させた米ゴールドマン・サックスには一歩遅れをとってはいるが、JPモルガンもブロックチェーン共有プロジェクト『R3』に初期段階で加盟するなど、早くからテクノロジーの採用に積極的なスタンスを継続している。
ピントCEOの意気込みは、ジェームス・ダイモン会長兼CEOの意向に従うものである。ダイモン会長は4月の株主宛ての手紙の中で、経済力と頭脳を持ったスタートアップが銀行を凌ぐ勢いで成長していることを指摘。ライバル企業の動きを細かく分析し、自社の事業戦略構成に役立てると同時に、テクノロジーの導入によって事業の効率化を図る重要性を力説している。
「JPモルガンは業界のリーダーとして、既存のテクノロジー企業は勿論、野心的なスタートアップとも提携し、幅広いテクノロジーの発展を目指す」というピントCEOの期待に応え、開発チームがどのような革命的プラットフォームを創り出すのか、今後の展開が楽しみだ。(ZUU online 編集部)
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