数ヵ月で価値が2倍になるなど、アンティークコインが投資対象として注目されています。しかし、アンティークコインには多くの種類があるため、いざ投資を始めようと思っても銘柄選びで悩まされるでしょう。

今回は、投資対象となるアンティークコインのおすすめジャンルや銘柄を紹介します。初心者にも分かりやすく解説しているので、迷っている人はぜひ参考にしてください。

目次

  1. アンティークコイン投資におすすめのヨーロッパコイン
  2. アンティークコイン投資におすすめのアメリカコイン
  3. アンティークコイン投資におすすめの古代コイン
  4. アンティークコインのジャンルや銘柄を絞ってから情報収集を始めよう

アンティークコイン投資におすすめのヨーロッパコイン

アンティークコイン投資におすすめのジャンルとは|人気な銘柄も紹介
(画像=Yingko/stock.adobe.com)

アンティークコインの代表格と言えば、5~15世紀につくられたヨーロッパコインが有名です。なかでも強大な国力を誇ったイギリスでは、豊富な金を含んだものや王朝の紋章を刻印したものが多く発行されました。

まずは、そんなヨーロッパコインの人気銘柄や注目コインを紹介します。購入金額の目安は2022年8月時点でのデータです。

ナポレオン1世 20フラン金貨

1800年頃に製造されたコインで、10万円前後で購入できます。なかでも「スン・ジュール(百日天下)」と呼ばれるパリで製造されたものは、特徴が分かりやすいため初心者向けとして知られています。

それほど希少性が高いわけではありませんが、普通品であれば地金の50%増、未使用品ではさらに5倍程度の値がつくこともあります。

コインの名称ナポレオン1世 20フラン金貨
製造国フランス
製造年1800年頃
購入金額の目安10万円前後

イタリア王国 ヴィットリオ・エマヌエレ3世 100リレ金貨

第一次世界大戦参戦10周年を記念してつくられた、1920年代のアンティークコインです。特に1925年製のものは希少性が高く、美品の残存枚数も少ないため世界中で人気のコインとして知られています。

グレードによって価値が大きく変わるコインなので、購入前には状態を細かく確認しておきましょう。

コインの名称イタリア王国 ヴィットリオ・エマヌエレ3世 100リレ金貨
製造国イタリア
製造年1920年代中ごろ
購入金額の目安12~15万円

ウナとライオン

名彫刻家であるウィリアムワイオン氏がデザインした、美しいデザインが魅力的なコインです。中でも1839年に発行された5ポンド金貨は、1億円以上で落札されたコインとして広く知られています。

初期投資額はやや高めですが、2021年に発行されたものや銀貨であれば数万円~数十万円でも入手できます。

コインの名称ウナとライオン
製造国イギリス
製造年1800年代~2021年(種類によって異なる)
購入金額の目安数万円~数千万円(種類によって異なる)

アンティークコイン投資におすすめのアメリカコイン

ヨーロッパに比べると種類が少ないものの、近年ではアメリカコインにも注目が集まっています。

アメリカコインの魅力としては、世界最大級の市場を有している点が挙げられます。大手鑑定機関(NGC社・PCGS社)が本社を構えていることもあってアンティークコイン市場が順調に拡大してきており、安心して取引できる鑑定済コインも増えてきました。

実際にはどのような銘柄が注目されているのか、いくつか例を見ていきましょう。

ダブルイーグル金貨

1850~1920年代にかけて製造された、金ならではの輝きが魅力的な20ドル金貨です。自由の女神像が刻印された「セントゴーデンズ金貨」や溶解されたものが多い「リバティヘッド金貨」が有名であり、いずれも特徴的なデザインが施されています。

発行年やグレードのほか、鑑定会社や造幣局によっても価値が変わるので、購入前には十分な情報収集を心がけましょう。

コインの名称ダブルイーグル金貨
製造国アメリカ
製造年1850~1920年代
購入金額の目安10~60万円

パナマパシフィック博覧会 50ドル金貨

パナマパシフィック博覧会の記念コインで1915年に発行された銘柄です。なかでも八角型金貨は645枚しか発行されておらず、入手難度が高いコインとして知られています。その影響で市場流通量は多くありませんが、手頃な金額から始められる丸型もあります。

コインの名称パナマパシフィック博覧会 50ドル金貨
製造国アメリカ
製造年1915年
購入金額の目安13~15万円程度(丸型)

アンティークコイン投資におすすめの古代コイン

現人類が初めて貨幣をつくったとされる紀元前670年頃から、西ローマ帝国が滅亡する476年頃までに製造されたコインです。製造期間が1200年ほどあるため、さまざまな銘柄が現存しています。

その中でも、特に有名な古代ローマと古代ギリシャのコインを紹介します。

デナリウス銀貨

ローマ帝国の王族や著名人が刻印された、古代コインだからこその歴史を感じさせる銀貨です。中でもブルータスが刻印されたものは人気が高く、一般的なネットショップには流通していません。

デナリウス銀貨は種類が豊富で安いものは数万円から購入できるため、初心者向けのコインと言えるでしょう。

コインの名称デナリウス銀貨
製造国古代ローマ
製造年紀元前から(種類によって異なる)
購入金額の目安数万円から(種類によって異なる)

アレキサンダー3世 スターテル(ステーター)金貨

古代ギリシャのマケドニアで製造された、金ならでは重みが特徴的なコインです。シンプルなデザインながらも古代コインならではの歴史や雰囲気を感じられるため、世界中にコレクターがいます。

ネットショップでも販売されていますが、製造年に関わらず高額なコインが多いため、中級者~上級者になったタイミングで購入を検討してみましょう。

コインの名称アレキサンダー3世 スターテル(ステーター)金貨
製造国古代ギリシャ
製造年紀元前300年代
購入金額の目安数百万円

アンティークコインのジャンルや銘柄を絞ってから情報収集を始めよう

アンティークコインは世界中に存在するため、まずは今回紹介したコインの中からジャンルや銘柄を絞ることをおすすめします。製造年やグレードによっても価値は変わるので、大まかな目星をつけてから情報収集や分析を始めましょう。

アンティークコイン投資について詳しく知りたい方は、以下の記事もチェックしてみて下さい。こちらの記事では、アンティークコイン投資のメリットやデメリット、始め方などを初心者向けに解説しています。

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