日本株銘柄フォーカス,鳥貴族
(写真=PIXTA)

既存店が24カ月連続で前年超

4日に発表となった焼き鳥チェーンの鳥貴族の2016年7月期の上期(2015年8月-2016年1月期)は売上高が前年同期比34%増収、営業利益が同68%増益と大幅な増収増益となりました。会社計画との比較では売上高で5%近く、営業利益で8%近く上回っています。

既存店売上高は堅調な推移が続いています。上期の既存店売上高は前年同期比10.7%増で、この2月まで24カ月連続での前年超えとなっています。外食産業全体では客単価が上昇傾向にあるなか、鳥貴族では値上げを行わず280円均一を維持していることで客数が大きく伸びており、これが既存店の増収につながっています。

また、鳥貴族では既存店売上高の維持向上のため国産国消を進めています。現在97.5%の国産比率を4月の春夏メニューから98.2%に高め、さらに10月の秋冬メニューから100%に引き上げる予定で、これにより客層の広がりとリピーター率の向上を図る計画です。

通期予想は売上高、営業利益とも前期比24%の増収増益で据え置きですが、通期予想に対する上期の進捗率は前期49%と前期の上期の36%を大きく上回ります。したがって会社計画を上回っての着地の可能性が高そうです。

金山敏之(かなやま・としゆき)
マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト

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