(写真=The 21 online)
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40代はもっと認められていい!

バブル崩壊、就職氷河期を経てきたのが今の30代後半から40代のいわゆる「ロスジェネ世代」だ。

おいしい思いをしてきたバブル世代と、仕事よりプライベートを優先するゆとり世代に囲まれながら「俺たちは貧乏くじを引いてきた」とついつい愚痴をこぼしがちなこの世代に、キャリアのプロでまさに同世代でもある常見陽平氏が熱いメッセージを送る!

気がつけば自分たちが社会を動かす年代に

私は今年で42歳。自戒を込めて言うと、我々世代はもっと大人にならなくてはいけないと思います。

高校時代まで、私たちは未来が明るいものだと思い込んでいました。ガンダム、ファミコン、ラジコン、おニャン子クラブなど、心ときめかせてくれるものが次々と出てきました。

また、私たち世代は「努力すれば酬われる」という価値観の中で育ってきたという特徴があります。頑張った分だけ他者から承認してもらえる時代だったのです。だから激しい受験戦争も、乗り越えることができた。1学年で200万人(今の18歳人口は約120万人)もいましたから、当時、名のある大学に合格するのは、大変なことでした。

ところが大学に入ってみると、気づけば就職氷河期。社会に出てからは、デフレが長引き、給料は上がらず、真っ当に持ち家を購入して子供を育てるのさえ大変な時代です。

努力したわりに、現実は酬われない。にもかかわらず、私たちはいまだ、「努力した分だけ他者の承認を得られる」という価値観から抜け出せずにいます。

それはもちろん、私たちの労働観にも影響を及ぼしています。会社組織に承認されるために、ムリをしてしまうのます。

結果、おいしい思いをたくさんしてきた一世代前のバブル世代や、初めから無理をしない働き方を志向するゆとり世代に、ルサンチマンを抱えがちです。

けれども、そろそろ恨み妬みからは、卒業したほうがいい。私たちはもう、世代間格差に不満だけ言えばいい世代ではなく、社会を動かす立場なのです。