たとえ元手となる資産が少なくても、たとえ忙しくてなかなか時間が取れなくても、高いリターンを目指せる投資方法があります。それがFXです。しかし、ハイリターンであるということは、ハイリスクでもあるということ。

FXは取引時間の関係などから、働く人との相性もよいと筆者は考えています。一体どんなもので、どんな魅力があるのでしょうか?

FXの魅力は?

そもそもFXとは「Foreign Exchange」の頭文字を取ったもので、日本語では「外国為替証拠金取引」と言います。簡単に言うと、外国のお金を購入したり売却したりして、利益を目指す取引のことです。

ハイリスク・ハイリターンのFXですが、筆者が「働く人との相性がいい」と考える理由は次のとおりです。

1.24時間眠らないマーケットだからいつでも参戦可能

FXの魅力のひとつが、24時間(土日を除く)取引ができることです。なぜなら市場が世界各地にあり、必ずどこかのマーケットで取引が行われているからです。それは日付変更線順に、オセアニア→アジア→ヨーロッパ→アメリカへとつながっています。株式市場のように時間的な制限がないので、FXなら会社勤めをしながらでも十分に向き合うことができるのです。

FXで利益を得やすい環境というのは、為替が活発な動きを見せるときです。一日のうちでその時間がいつかと言うと、ロンドン市場とニューヨーク市場のオープン時間が重なる21~24時です。まさに会社勤めの人の帰宅時間がFXのゴールデンタイムなのです!

また、アメリカのほとんどの経済指標は日本時刻で21時半ごろ発表されます。その結果を受けて22時くらいから取引を始めてもまったく遅くありません。FXと日本の会社で働く人とはとても相性がいいのです。

なお、上記で示した時間は夏時間(3月第2日曜日~11月第1日曜日)のものです。冬時間(11月第1日曜日~3月第2日曜日)は1時間後ろにずらして考えてくださいね。

2.金利差を使ってコツコツたまるスワップポイント

FXには、為替差益で利益を上げる以外にもうひとつ利点があります。それがスワップポイントです。スワップポイントとは二国間の金利差によって生じる利息のようなもので、低金利の通貨を売って高金利の通貨を買うことにより毎日受け取ることができます。

仮に1豪ドル=85円とし、レバレッジを5倍にして1万豪ドルを買うとするとします。日本とオーストラリアの金利差が2%だとすると、スワップポイントはだいたい47円。1年間でスワップポイントは1万7155円となります。年利に換算すると、約10.09%ということになります。

スワップポイントは毎日支給されるので、長期保有になればなるほどどんどんたまっていくというわけです。

小さな力で何倍もの力を発揮

上記には「働く人と相性がいい理由」を紹介しましたが、筆者がFXを好きな理由としては、少額のお金を担保にして大きな額のお金を運用することができる取引であることも挙げられます。小さな力でその何倍もの力を発揮することから、てこ(レバレッジ)の原理になぞらえて「レバレッジ効果」と呼ばれています。

たとえば1ドルが100円のときに10万円分のドルを買ったとすると、1000ドルになりますね。その後、為替相場が円安になって1ドル=101円になると、1000円儲かったことになります。

それが25倍のレバレッジを効かせていると、元手は同じ10万円でも、利益は2万5000円(1000円×25倍)になります。このケースでは元手が10万円なのですから、為替が1円分動いただけで利益率はなんと25%。大手銀行の定期預金金利が0.01%などと低迷していることを考えると、FXがいかにハイリターン商品であるかが分かると思います。

初めて取引するときにおススメのレバレッジは

法律によりレバレッジは最高25倍までと決められています。しかし、実際25倍のレバレッジで取引をしている人は少ないと思います。それはリスクが大きすぎるからです。レバレッジを効かせているほど、思惑に反してちょっとした為替のぶれで大きな損を抱えてしまうことになってしまいます。巨額の富を築くことができるFXですが、反面、一気に破産へと追い込まれてしまう可能性もあるのです。

その一方で、多少のレバレッジを効かせなければせっかくのFXのメリットを生かせなくなってしまいます。初めて取引をするなら2~3倍のレバレッジが妥当ではないでしょうか。ちなみに私は2倍から始めて、今は5~7倍を目安に取引を行っています。

オーストラリア、ニュージーランドの通貨がおススメ?

マイナス金利を導入している日本円は世界的に見ても低金利通貨。つまり、日本円と他の国の通貨のペアを「買い」から入ると、スワップポイントを得ることができるのです。

ただし日本と同様もしくはそれ以上に低金利のユーロやスイス・フランは例外。スワップポイントをもらうには、「売り」から入ることが必要です。

スワップポイントで収益を狙うなら、豪(オーストラリア)ドルやニュージーランドドルなどの高金利通貨での取引がおすすめです。FX会社によって多少の差はあるものの、たとえば1万豪ドルを買った場合は1日に40~50円のスワップポイントを受け取ることができます。

コツコツできるスワップポイント狙いのFX

「高金利通貨」を「買い」で「長期保有」。これがスワップポイント狙いのセオリーと言えそうです。しかも、円高時に買って円安時に売れば、為替差益とダブルの利益を得ることができます。

長期保有が前提なら一日何時間もパソコンに向き合う必要もなく、忙しい人こそスワップポイント狙いの投資を検討してはいかがでしょう。

佐藤 直美
ゲームメーカーに就職後、編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。マネー関連の執筆を機にファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を取得。投資や保険の執筆多数あり。プライベートでは一児の母。

(提供: DAILY ANDS )

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