「質問攻め」は警戒心を呼び起こす

自分の気持ちを表わしながら質問することは、相手の警戒心を解く必須条件。それを踏まえることで、質問のコツは他にも見えてきます。

たとえば、質問の意図をきちんと添えること。いきなり「あなたは長女ですか?」「この資料は外注ですか?」といった質問をぶつけると、相手は「なぜそんなことを聞くの?」と不安になります。

対して、「頼りになりそうな雰囲気をお持ちですが、もしかして長女ですか?」「資料のデザインがとても綺麗ですね。プロのデザイナーに外注されているのですか」と聞けば相手も安心します。

相手の言葉を「いったん受け取る」ひと言も必要です。「どんなお仕事をされているのですか」「なんの営業をされているのですか?」「月に何度出張されるのですか」では、まるで尋問のよう。「へえ、営業ですか! なんの営業を?」「出張が多いのですね。月にどれくらいですか?」というように、ワンクッション置きましょう。

また、個人情報に関しては、あまりストレートな聞き方をしないこと。「珍しいお名前ですね。ご出身はどちらですか」より、「ご出身地では、このお名前の方は多いのですか」がベター。「ええ、多いですね」という返事なら、出身地を言いたくないのだと推察できます。「そうなんです、私は○○出身で……」なら話題にしてもいいということ。このように、情報の開示度を相手に委ねる質問が理想的です。